シェムリアップ到着後、カンボジアダンシングを満喫してこの日はホテルへ戻り早めに消灯。

翌日から丸々3日間特に興味がある遺跡に焦点をしぼって市内から郊外まで歩きまくりの旅となります。

基本的にはサムがおおまかなコースを決めてくれて、そこに私達の希望をちょっとプラスという感じ。


まず第一日目は定番の「アンコールワットの日の出」。

初日から朝の5時にサムとロビーで待ち合わせ。休暇の時くらい朝はゆっくりしたいところだけれど、そうもいかないらしい。

セットした携帯の目覚ましが4時に鳴る。「さっき寝たばっかりだよ~」なんて思いながら頑張って準備を整え、寝起きの悪い夫のお尻をたたいてロビーへ。

やけに暗い。フロントには誰もいない。

すると暗闇から「こんな時間に何やってんの?」という男性の声が。どうやらホテルの人っぽい。

「何って、これから日の出を見に行くの♪5時にサムと待ち合わせ。」

「今3時だよ」

「え?」

「今3時だよ、ほら時計見てみなよ」

いまだ状況がのみこめず、二人でフロントの時計を見に行く。 3時じゃん。

腕時計の時間は現地時間に合わせたけど、携帯にまで気が回っていなかった!ってことは起きたのは2時!ホントに寝たばっかりだったのね。

そそくさと部屋へ戻り、無理矢理5時まで目をつぶりました。。。


そしてまだ夜明け前の真っ暗な中を車で走り、広場のような場所で車を降ろされ、「あっちだよ。僕はここで待ってるからね~。いってらっしゃーい。」と暗闇の中放置された。

「あっち」と指を指されても、何も見えないよ。ここはどこなのだ??

まだ日の出には時間が早すぎるので、ほとんど人もいないけど、若干の人の流れを感じ取って、携帯カメラのフラッシュライトを懐中電灯代わりに、とりあえず前に進んでみる。

ここがアンコールワット遺跡の中だとういうことを、後で日が昇ってみて初めてわかるのだけれど、この時私の中にある情報は「日の出を見に来た」ということだけで、自分がどこにいるのか、どこへ向かって歩こうとしてるのか、日の出鑑賞スポットはどの辺にあるのか、東はどっちなのか等まったくわからず、とにかく人の気配がする方へと黙々と歩いた。目に入るのは、足元半径1メートルくらいの石畳だけ。

インターネットで誰かが便利アイテムに「懐中電灯」って書いてたな。なるほど。賛成です。


階段を昇ったり降りたり、何か建物の中を抜け、草むらを抜け、結構歩いてるけど、人気も無ければ何もない。

すると暗闇の中、これまた迷子のアメリカ人(?)二人組みが途方に暮れている。

「君たちそっち行くの?」「うん、とりあえず・・・。日の出どこで見るか知ってます?」「わからん・・・」「ですよね」

という感じで今度は4人で先へ進んでみる。行き止まり。

そんなこんなを繰り返すうち、小川に蛍が集まるように、ある場所に懐中電灯のあかりが1つ2つと集まり始めた。わからないけど、とりあえずみんなのいる所に仲間入りしてみた。池だ。

そういえば、日の出の時に池に映るアンコールワットが美しいとか、どこかに書いてあった!

なんだかドラクエの世界で冒険してるみたいで楽しい。


そして辺りが少しずつ明るくなるにつれて、ついに目の前に現れたのが、カンボジアの国旗にも描かれているあの有名なアンコール寺院の祇堂だった。つくしの頭みたい。

ここで初めて「アンコールワットにいるんだー!」というのを実感したわけです。

日の出  日の出と二人

日の出前のその姿はなんとも幻想的で、しばらくの間私達を楽しませてくれた。


5時にホテルを出てから、日が昇ったのは7時過ぎ。

待ちに待った日の出は有り難や有り難や。おてんと様が顔を出すと、何故か拝みたくなってしまうのは日本人だからでしょうか。実質私たちにとっては初日の出だったので、家族の健康と幸せを願いました。


ここで一度ホテルに戻り朝食をとって、その後の一日のコースはこんな感じ。


①クバール・スピアン

シェムリアップ市内から車で1時間半ほど走った郊外にある遺跡。

険しい山道をひたすら登りきると、そこには川底に眠る「リンガ」「ヴィシュヌ神」「シバ神」などのヒンズー教の神々の彫像があった。この登山は結構きつかったです。



②バンテアイ・スレイ(女の砦)

小さな遺跡だけれど、その繊細な彫刻の美しさは言葉になりません。ここは「アンコールの宝石箱」と言われているそう。

ヨーロッパで観る教会に施された芸術もそうだけれど、これらがつくられた時代を考えると、とても常人の成せる技とは思えない。信仰心ほど人に驚異的な能力を発揮させるものは無いのではないかと思う。

バンテアイスレイ1  バンテアイスレイ2  バンテアイスレイ3



③タ・プローム

ここの遺跡には巨大なガジュマルの樹々が覆いかぶさり、遺跡を倒壊の危機へと陥らせている。

この木を撤去すれば同時に遺跡も崩れてしまうため、こうなったら手の施しようがないのだそうだ。

ここでは人間が太刀打ちできない自然の力を見せつけられた。


タプロム1  タプロム2  


注)ほんとはもっといい写真をたくさん撮ったんですよ。

  でも、ベトナムでメモリーカードを失くしちゃったんです。。。

  なので残った少ない写真でご紹介です。



ランチから午後のコースは次回!