超専門化よりも、知識の幅のある人が成功する。

 

スペシャリストかゼネラリストか、といった題目に私自身、色々考えさせられたことがあった。

Amazonの批評を見ていると、概ね評価も高く、多くの人がレンジについて賛同しているように感じた。

 

私自身も知識の幅が人生の武器になると思っていた。

その裏付けのひとつとしてこの本が評価されているなら嬉しい限りだ。

 

 

■世の中は、ますます複雑さを増している。それを反映するように、ビジネスでも、研究開発でも、大学教育でも、スポーツでも、さらには幼児教育でも、分野を狭い範囲に絞って深掘りする「超専門化」がもてはやされるようになっている。ところが、こうした「超専門化」が成功しやすい分野は、実は非常に限定されている(ゴルフやチェスなど、ルールが明確で、迅速かつ正確なフィードバックが得られる「学習環境が親切」な領域だけだ)。世の中の大半の領域は、状況が刻一刻と変わり予測不能な出来事が起きる「不親切な学習環境」にある。そこでは、「超専門化」した人よりも、多くの分野に精通し知識と経験の「幅<レンジ>」のある人のほうが成功しやすいことが、さまざまな調査や学術研究で裏付けられている。 幼い頃から英才教育を受け、若くしてプロゴルファーになり世界を席巻したタイガー・ウッズのようなサクセスストーリーにあこがれ、学ぼうとする人は多い。ところが、大半の人にとって、それは誤ったロールモデルであることを、本書は明解に示す。


■自分のキャリア形成を考えるとき、「1万時間の法則」「グリット」「早期教育」「ストレングス・ファインダー」などに目を奪われやすい。これらがもてはやされるのは、「効率が高い」「時間のムダがない」「近道」とされているからだ。しかし、実はこれらの手法がそぎ落とそうとしている「非効率な学習」「ムダな時間」「まわり道」にこそ、長期的に「真の価値」があることを、本書はさまざまな事例と科学的根拠をもとに解き明かす。
 

■今後のキャリア形成について考えているビジネスパーソン(研究者、スポーツ選手、音楽家etc)、進路について迷っている学生、子どもの教育方針について悩んでいる親や教育者など、幅広い分野の方々に参考になる内容になっています。

※Amazon参照