
現場です。
よくニュースで溺れている人た助けようとして、助けに入った人まで…
という内容を耳にすることがあるし、常識的な話として、溺れている人に不用意に近づくと自分も引き込まれてしまうよ、てな事くらいは知っているけど、先日、上の現場で具体的にどうなってそうなるのか、の一端を目の当たりにした。
今回は幸いにして、事故には至らず!
とある渓谷でBBQをしつつ、僕は膝下あたりまで水に浸かって釣りをしていた。
川原には僕ら以外にも数グループが同じようにBBQをしていて、普通に泳いでいる子供達もまあまあいた。
その中で、他グループの小学校低学年と幼稚園くらいの兄弟が浮き輪とか子供用の小さなおもちゃボートとかで遊んでいた。
経緯は、それは監視していたわけではないのでよく分からないが、たぶん川に慣れてきたんだと思う。
二人の男の子は、写真でいうと、川原から一番遠い、崖側の水の色が深い緑になっているところ、をぷかぷか浮かんで流れて遊んでいた。
一応、親父さんらしき人も見ているようだったし、深そうなのは一部だけで後は大人だったら確実に立つことのできる水深だったから、僕も含めて川にいる大人たちも多少油断があったと思う。
僕も一応は自グループの子供たちは見てるつもりで、深いところには近づかないように注意はしたりしていたが、浮き輪装着時はあまりうるさく言わなかった。
さて、川の真ん中あたりで釣り糸を垂れていると、深みのちょっと上流あたりから兄弟がぷかぷか浮かんで流れていたが、深みのちょっと手前あたりで弟が怖くなったのか、乗っていたおもちゃボートから浮き輪のお兄ちゃんに手を伸ばし…
バランスを失ってボートごとひっくり返った。
当然、お兄ちゃんにはどうしようもない。
慌てたのは親父さん。
ダッシュで岸から川に入ってきてずんずん子供達に近づいていった。
少し下流にいた僕も、その場から水に飛び込んで泳いで子供達に近づこうとしたが、ここで!と思った場所では足がつかず、瞬間的に「まずい」と思い、そこからもう少し下流に泳ぎ、とにかく足が付く場所を探した。
幸い、数メートル下ったところが顔が出せるくらいの水深だったので、そこで体勢を整えて流れてくる兄弟を受け止めようと目を向けると、
すでに親父さんが水に落ちた弟のところまで近づいていた。
弟はパニックで手足をばたつかせ、浮いたり沈んだりして、水を飲んだりしていた。
うわ、これはホントにまずい…
と思ったとき、僕の位置から数メートル上流で、ようやく親父さんが弟をつかまえた。
が、次の瞬間―――
親父さんが沈んで、息子同様水を飲んでパニックに陥り、さらに抱きかかえた息子ももう一度沈んで水を飲まされていた。
そのまま浮いたり沈んだりの状態で僕のところまで流されてきたので、親父さんを支えて、足が付くことを教えてあげたところで、親父さんも平静を取り戻して、無事兄弟をがっちり抱きかかえ岸に上がっていった。
親父さんは僕に何度も頭を下げてお礼を言ってくれたが、まあ、そこはおそらく僕がいなくても、僕がいた場所から下流はもうどこでも足がつく水深だったから、特に命にかかわるような事故にはならなかったと思う。
僕がいたことで良かったのは、兄弟を両脇に抱えた親父さんには、息子が乗っていたおもちゃボートをどうする事もできず(それどころじゃなかったのもあるが)、流れていくボートをあきらめた感じだったので、釣竿を持ってた僕がそのままボートを追いかけて、竿を引っ掛けてボートを取り戻した、事だったと思う。
それは良いとして、僕が目の前で見た、今回の溺れるパターンの原理はこうだったと思う。
大人が子供を抱き上げよう(高い高いの状態にしよう)とした時、足が付かない場所だと子供は上がらずに自分が沈んでしまう。
おそらくこれはどんな小さな子供であってもそうなるのではないかと思う。
そして、そのことに焦った大人は反射的に自分が浮き上がろうとして、今度は抱き上げたはずの子供を逆に引っ張り込んでしまい、子供が沈んでしまう。
今回はこの後、すぐに足がつく場所だったことが幸いしたが、もしそうじゃなかった場合は、ここでお互いに水を飲んでしまって、場合によって最悪のケースに至るのかもしれない。
今回の一番の教訓は、
絶対に慌てない。
その次は、溺れている人に不用意に近づかない、事かと。
例えそれが子供であっても。
そして、その前に!
大人は自然を舐めない!
子供を遊ばせるときは、しっかりその事も教えてあげて、かつ、ちゃんと見ててあげる!
…まあ、その親子はその後、浮き輪の数を増量して、溺れかけた場所で相変わらず遊んでいたが。。
ま、楽しい思い出も必要だろうから、いっか。