日本の文化の中では、ほめるということをあまりしないといわれます。
子供をほめて育てるということも含めて。

私はアメリカに住んだことがあったり、
アメリカ人の夫がいたり、外国人の友人がいるので、
確かに人のいいところを見つけてほめるということは、
学んだような気がします。

そのため、レストランでおいしかった時や、
いろいろなサービスで親切にしてもらった時は、
直接いうだけでなく、手紙を書いたり、
電話をかけることもあります。
(異文化体験がなくても、同じようなことをしている人はいると思いますが。)

駅ビルで買ったマクロビオティックのお弁当を電車の中で
食べておいしかった時は、家に帰ってから、お店に電話を
かけてお礼をいったことがあります。

それは、うれしい気持ちや感謝の気持ち、共有したい思いを
伝えたいと思うから。

日本では珍しいことなので、少し驚かれますが、
でももちろん、とても喜んでもらえます。

1週間、病気で入院した時、よくしてくれた担当医について、
病院にお礼の手紙を書いたり、初めて女性の、
それも丁寧な対応をしてくれる産婦人科医に診てもらった時も、
「とてもうれしいです」ということを直接言葉で伝えたり。

いいことは伝えることで、広がっていくという気持ちがあるから
かもしれませんね。

そういえば、私は飛行機で飛ぶのが苦手なので、
無事着陸したときは、フライトアテンダントや操縦士さんにも、
心から「ありがとうございます~」という気持ちで、お礼をいいます。

着陸したときは、当たり前のように機外に出て行く乗客が
結構、多いのですが、あんなに責任の重い、大変な仕事をやり遂げて
くれたのに、なぜもっと感謝しないのか、不思議に思うこともあります。
仕事だから当たり前、ということはないと思います。

先日、自然食のレストランで、天然だしのみそ汁に感動し、
「おいしいですね~」とスタッフの方にお礼をいったら、
「いやあ、味の素に慣れている方には、薄いといわれるんですよ~」
と気にされていました。

おいしかった時、よかったサービスもちゃんと言わないと、
問題ばかりが伝わってしまって、偏ったフィードバックになり、
それがサービスにも影響するかもしれませんね。

ほめること、感謝することは、人や社会をよい方向に変えるほど、
パワフルだと思います。

そして相手の輝きに触れて、ほめたり、感謝することは、
自分自身の輝きにも触れ、輝きを増すことになります。