心理学には、「自己成就予言」という言葉があります。

たとえば、「自分はAさんに嫌われるかもしれない」という恐れを抱いていると、
Aさんに会う度にビクビクしたり、構えたり、緊張して変なことをいってしまうかも
しれません。そうすると、本当に敬遠されることになってしまいかねません。

つまり、~になるかもしれないという恐れを抱いているために、
かえってその恐れている事態を引き起こしてしまう(引き寄せてしまう)という
ことになります。

また、「自動思考」というものもあります。

ある状況やできごとに対し、自動的に頭の中に浮かんでくる考えや
イメージです。

たとえば私が知っている男性は、誰かが素晴らしい活躍をする度に、
「~さんは素晴らしいなあ。僕にはとてもできないなあ」というのです。

誰かのことを素晴らしいという度に、「でも自分はだめ」という考えが、
セットで出てくるのです。

こうした自動思考のことを、私はわかりやすく、「呪い」と呼んでいますが、
私たちの可能性を限定し、成長を阻むように働きます。

ただし、自動思考は必ずしも否定的な内容とは限りません。
「私は大丈夫」というものかもしれません。
本当は大丈夫ではないのに、自分の中の否定的な気持ちを抑えるために
自分に対して繰り返しいっているかもしれません。
こうした一見ポジティブな自動思考も、さまざまな気持ちを
感じることができる心の豊かさを制限してしまいます。

自己成就予言も、自動思考も、元々は自分を守ろうとする
自己防衛の働きです。

自己成就予言は、不安なことであれば、あらかじめ予測することで、
実際に問題が起きたときのショックを和らげようとしますし、
自動思考は、自分を一定の枠の中に留めておくことで、
やはり自分を守ろうとしているのです。

ですから、こうした認知の歪みに気づき、
そこから自分を解放していくことが重要です。

バイロン・ケイティ・ワークがお勧めです。


あなたにとっての自己成就予言、そして自動思考は何ですか?



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