このブログではよく、私たちがサポートしている統合医療について書いていますが、
先週末、四谷にある小池先生の統合医療クリニックを訪問させていただきました。

小池先生は、アンドルー・ワイルさんの下で本格的に統合医療を学ばれた方です。
お話していたら、小池先生の群馬大学医学部学生時代、
かつてC+Fが編集して出版(1986年)された『パラダイム・ブック』が
テキストとして指定されていたので、お読みになっていたとのこと。
以前から私たちの活動に関心をお寄せいただいていたということをうれしく伺いました。

ちなみに統合医療ではどんな初診かというと・・・、
初めて私が体験したのは、ワイルさんが日本人の患者さんに対して
行った初診の通訳としてでした。

1時間ぐらいかけて、病気の症状だけでなく、患者さんの食事や運動、嗜好、夫婦の関係、
ストレスになっていることなど、ライフスタイル全体についてさまざまな角度から
問診していきます。

「全人的医療」という言葉もありますが、人を全体として見てくれるのです。

そして総合的に判断し、患者さんの状態に応じて、通常の西洋医学だけでなく、
ホメオパシー、アロマセラピー、漢方、サプリメント、カウンセリング、鍼など、
さまざまな療法を組み合わせて処方してくれるのです。
そのクリニックで扱っていない療法があれば、適切な機関を紹介してくれます。

日本の医療システムでは、西洋医学と代替医療を同じクリニックの中で
提供する「混合診療」はほとんど認められていないため、小池先生のクリニック
のように、自由診療のところもあります。

そのため、単純に費用が高いと思われる方もいると思いますが、
もし本当に質のいい医療であれば、結局はむだな費用をかけずに済むと思います。

基本的に西洋医学の医師は、病気については学んでいても、
健康的であるにはどうしたらいいかということについては、
トレーニングを受けていません。

そのため、統合医療に期待しているのは、できるだけ身体に負担の少ない
自然療法を提供してくれるだけでなく、予防医学的な点からサポートしてもらえることです。

これは精神科についてもいえることで、通常の精神科医は、
医学部で心理療法のトレーニングを受けていないため、
投薬を中心とした治療を行います。
(一部の意欲的な精神科医は、個人的に心理療法を勉強しますが。)

カウンセリングを受けるのは高いからと敬遠する人もいますが、
病院では必要なカウンセリングを受けられずに、何年も薬を中心とした治療となり、
効果が上がっていない人たちもたくさんいます。

症状によってですが、信頼できるカウンセラーやセラピストであれば、
短期間で効果が上がり、結局はコストを下げられる可能性があります。

そして医療費にお金がかからないようにするには、
ふだんから食事や運動に気をつけ、ストレスに対処し、
健康的な生活を送ることで、病気を予防するに越したことはありませんね。