今日は、日本橋の経営者の集まり(おそらく百数十人だと思います)で、
ティムが「自然体験による心の成長と癒し~四国お遍路」というテーマの
講演をさせていただきました。

私はゲストということでご招待を受け、同行しました。
知り合いの方々が何人かいらしていたり、お遍路を体験したことがある方、
話に関心をもっていただいた方など、暖かく迎えていただいたことに
ありがたく思いました。

今日のティムの話は、かなり熱い気持ちのこもったものでした。
(いつもそうといえば、そうですが。)

ティムが1981年にアメリカから初来日した理由は、禅を本場の日本で体験するため。
そして後に、高野山で開催されたシンポジウムに参加したことがきっかけで、
お遍路という道があることを知ります。

特別な信仰心がなくても、何かの理由で心が動けば参加できる道。

実際、四国遍路に出かける人の動機はさまざまで、何となく興味をもって、
ということもあるし、病いへの祈願であったり、人生上の転機にさしかかり、
生きることのより深い意味と方向性を模索していることもあります。

お遍路という方法が、宗教団体に入るということではなく、
人間の普遍の宗教性(スピリチュアリティ)を体験する受け皿となり、
人が自分自身の足で自然の中を歩きながら方向性を見出していく
ということは興味深いことです。

自然の中で、自分が生かされているということ、
すべてがつながっているということ、
ひとつひとつの出会いに意味があることを実感できます。

お遍路道が非常にパワフルな体験となっているのは、
道を求める心や弘法大師とのご縁の他にも、これまで長年に渡り、
無数の人が歩いた伝統の「道」であること、自分の心身を使って歩むこと、
自然体験であること、現地の方々が、「お接待」という形で支え、
励ましていることなども重要な要素となっているように思われます。

さまざまな要素が絶妙に組み合わさっていて、心の道を歩む人たちを支えています。

世界の他地域にも巡礼の道はありますが、円になっているのは、四国の遍路道が
唯一のようです。つまり、行って帰るという往復ではなく、始まりと終わりが
つながっているのです。

今日のティムの話を聞いて、「生かされている」、「有り難い」、「縁」、
「おかげさま」といった言葉が心に残ったとおっしゃった方が結構
いらっしゃいました。

少し前の日本では身近な言葉でした。この感覚をもっと思い出し、
大切にしたいという思いを皆さんで共有できたように思います。

私たちのウェブサイトで、お遍路について説明しています。
よかったらご覧下さい。

それから、1/31のブログ記事も関連テーマです。


$心の羅針盤~ティム・マクリーンと高岡よし子によるブログ-春の海2