岸田文雄氏、解散やるやるポーズの末路 | 木村佳子のブログ

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岸田第二次改造内閣の面々が9月13日に発表された。

大して変わり映えのない人事だったが、二点、注目すべき刷新があった。

それは外務大臣と防衛大臣の交代である。

外務大臣は林芳正氏から上川陽子氏に。

防衛大臣は木原稔氏に。

この人事に中国当局は非常に警戒しているという(自民党に属している人の話)。

 

様々な解説がなされているが、これまでの岸田氏の行動といろいろな説を合わせて一番しっくりくる話にまとめてみたい。

まず、岸田文雄氏とは何者か? という点である。

氏の経歴を見てみよう。

父の仕事の関係でアメリカにて学童時代を過ごす。英語が堪能な人と推測できる。

 

そして、政治家を志した父の秘書となり、やがては自身も政治家となり、宏池会の会長に就任するまでになる。

長銀サラリーマン時代に培った社会人としての常識や実務能力等でそつなく現場を回せる能力を持つ人なのだろう。

「岸田氏ならまあ、いいか」と思ってもらえる人望があったわけだ。「あいつだけは許さん」と憤怒の大敵対者を作らなかった。男の嫉妬で足を引っ張られることもなかった。これは大きい。

 

 

第2次安倍内閣(2012年~)で岸田氏は外務大臣に任命される。

安倍氏はアフター安倍の後継者の一人として外交デビューさせたのだと推測する。

岸田氏は普天間基地移設問題などで沖縄に人脈も広げたし、親米派、親中派ともバランスが良い。ほとんど外国に知名度がなかった岸田氏を四年半にわたって外務大臣に据えたのは、安倍氏がアメリカ大統領を背後から動かすネオコンの眼鏡にかなう人材として岸田氏を推したからとみなせそうだ。

ただ、ネオコンとて一筋縄ではない。

そこで高市早苗氏や西村康稔氏なども育てながら、「日本にはこのような政治家がいる」と示していたのだろう。

 

そんな中で岸田文雄氏は内閣総理大臣になった。

そして、駐日大使として、また本国アメリカではネオコンの覚えめでたいエマニュエル氏の意向を反映し続ける政治を続けている。

 

バイデン現アメリカ大統領は実質オバマ政権のコマの一つである。エマニュエル駐日大使もオバマ政権で要職を務めた人なのである。

 

WIKiでの概要は以下のとおり。

ラーム・イスラエル・エマニュエルは、アメリカ合衆国の政治家。第55代シカゴ市長、バラク・オバマ政権にて第23代大統領首席補佐官などを歴任した。2021年8月20日にジョー・バイデン大統領により駐日アメリカ合衆国大使に指名され、12月18日に上院本会議にて承認された。2021年12月22日、就任の宣誓を行った。

 

シカゴといえばバラク・オバマ氏がシカゴ大学ロースクールで教鞭をとった地であり、新自由主義のメッカである。

Wikiに紹介されている主な学者、評論家、エコノミストにはミルトン・フリードマン、フリードリヒ・ハイエクなど。また新自由主義に基づく諸政策を実行した主な政治家にはレーガンの他にマーガレット・サッチャー(サッチャリズム)。日本では小泉純一郎などが挙げられる、とある。

 

要はオバマ氏やバイデン氏、そしてそれに連なる日本の政治家小泉純一郎氏、そして、岸田文雄氏らは富の移転において一定の方向性を向いている。

 

例えば私たちは国富である郵政は国民の財産として機能させるべきであると考えるが彼らは違う。国民の税金で培って基盤ができた郵政システムや簡易保険などは民営化し、外資も自由にそこから配当を得たり、キャピタルゲインを得たりすべきであると考えるわけだ。

渡さないなら、なんだってやってやる、という姿勢でもある。調子のいいハゲタカであり、横取り屋である。

「ふざけるな」とそうした収奪に反対した政治家がどうなったかを私たちはよく知っている。

 

岸田文雄氏はオバマ直轄のラファエル駐日大使がいるアメリカ大使館に日参しているとされる木原誠二氏を通じて、新自由主義を実現し続ける政治家である。

 

衆議院選挙が近いと盛んに情報が流され、そうなのかな、と思わせられるが考えてみると新自由主義者にとって何もメリットはない。そもそも、選挙などという危ない橋を渡る理由はどこにもない。

現在、何の障害もなく指揮者バラク・オバマ氏の思惑通り、日本の富を岸田氏を通じて動かすことができている。

木原誠二氏を文春砲が砲撃しまくっても、うまく隠しおおせせたわけで、そんな芸当を岸田氏の頭だけでできるわけがない。バックがサポートしていると考えられる。・

 

ここでなぜ解散総選挙をしなければならないのか。あり得ないと考えるのが妥当ではないだろうか。

 

野党を封じ込める手として解散総選挙を「やるやる」振りをしているだけとみなすほうが現実的だろう。巨額の利益を得ているネオコン+そこから中抜きしている連中にはメリットが大きいのだから。

 

第二次改造内閣の外務大臣交代、防衛大臣交代も同じ理屈で「台湾有事あるある」振りの人事といえるだろう。

林芳正氏は親子そろって親中派。

外務大臣は同じ岸田派の中の交代だ。

上川陽子氏はバランス感覚の整った安定感のある政治家で、そつなく外務もこなせる人である。こんなにバラクオバマ+ネオコンにとって都合の良い改造はない。

おそらく8.18キャンプデービット会談で示唆された人事なのであろう。

 

背後にがっつりバラクオバマ新自由主義ネオコンがついているとみられる岸田文雄氏。

時々、衆議院解散やるやる振りをして野党を抑え、次なるは緊急事態条項の盛り込みを託されているのではなかろうか。

あるいは台湾有事に関連した防衛品の輸入であろう。NTTも引き渡せという伏線も見逃せない。

 

やりたい放題を許す岸田内閣ではあるが、ネオコンは怖い。

サポートが盤石に見えても用が済んだらあっさり切られる。小泉純一郎氏や安倍晋三氏の末路を観れば歴然としている。

2024年アメリカ大統領選挙がある。さて、ネオコンはどう出るか。

やはり国富をネオコンにとられ続けるのはNOとしてアメリカを取り戻そうと戦っているトランプ氏を抑えるために変事が仕掛けられるとしたら今年12月か来年1月頃ではないか。

 

一枚岩ではないネオコン。

勝ち抜くため、利益獲得のためにはなりふり構わずなんだってする連中なのだ。

 

利用され続ける岸田氏の末路はどうだろう。来年でお役御免となるリスクもある。

私は株価動向に関心が強いため、変事はチャンスととらえ、その観点で政治家たちの動向を注視していきたい。

 

関連動画は以下の通り。

講演は9月20日徳島、27日兵庫、10月下旬から大阪、金沢、長崎などで講演予定がある。

概要欄に告知していくので予定が合えばご参加いただければ幸いである。

 

 

■9月20日(水)徳島
 【協賛】阿波証券
 【会場】あわぎんホール 5階 小ホール(所在地:徳島県徳島市藍場町2丁目14番地)※JR「徳島駅」より徒歩8分
 【タイムスケジュール】
 12:30 開場
 第1部 13:30〜14:20 上場企業IR
 <10分 休憩>
 第2部 14:30〜15:20 上場企業IR
 <10分 休憩>
 第3部 15:30〜16:30 木村佳子 株式講演会
 (終了後5〜10分 お楽しみ抽選会)
 お申し込みは会場名をお書きいただきファックス(03-3662-0361)までどうぞ

■9月27日(水)兵庫 貝原
 

お申し込みは会場名をお書きいただきファックス(03-3662-0361)までどうぞ