終戦記念日

 

今日、未明。

たぶん午前2時ごろだったと思う。

冷房をかけていてもなんとなく寝苦しく、目が覚めた。

 

リビングのカーテンを少しずらし、ベランダのサッシの扉を開けてみる。

 

生温く、肌にまとわりつくようなベタついた微風が、

戸外をナメクジのように鈍く流れている。

真夜中なのに、このまま外に出たら、熱中症にやられてしまうのでは?

と危惧してしまうような、嫌な感覚。

台風10号の影響なのだろうか。

 

まだ正午には程遠い時間だけれど、

今日は終戦記念日。

1945年の8月15日、日本は降伏した。

太平洋戦争が事実上終結した日。

(当時の日本では“大東亜戦争”と言われていたのだそうだ)

それから74年が過ぎている。

 

毎年8月15日が近づくと、太平洋戦争のドキュメンタリー番組や検証番組が放送される。

そして、8月15日が過ぎてしまうと、

日本が戦争に突入していった昭和の時代の映像は、

あっという間に姿を消してしまう。

今年も又、そうなっていくのだろうか・・・。

 

かつて、街頭インタビューで、マイクを向けられた若者が口にした言葉が、

今も、忘れられない。

「全世界の終戦記念日であってほしかった」

 

私は戦争を知らない。

戦争を経験した人たちと同じ思いを抱くことは、経験が無いが故に無理なのだと思う。

けれど、異なる感覚で、

今ある平和の意味を考えることはできるかもしれない。

 

あの時代を生き延びてきた方々の壮絶な人生を想うと、

言葉を失う。

申し訳ないという気持ちと、感謝の気持ちが

フツフツと湧き上がってくる。