改訂版きよの漫画考察日記319 魁!男塾第27巻 | きよの漫画考察日記

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我が家の本棚のマンガを1冊づつ考察中。
ちなみに3,000冊近くあります...



てへぺろ

さて紫蘭を倒した伊達、続いて邪鬼の対戦相手はこの男。
スパルタカス!
実際のスパルタカスは紀元前にローマ帝国に対して反乱を起こした有名な剣闘士ですな。まぁローマ市民の見せ物にされて命懸けで戦わされていた剣闘士が反乱を起こすことは当然といえば当然ですわな…

そんなスパルタカスの武器といえばこれ。

赤鞭斬(レッド・ウィップ・ジェノサイド)!
まぁ構造的に作れなくはないかもしれませんが…やはり難しいことは難しいですわな。それならむしろ鞭自体の素材を皮ではなく鎖にして、その鎖を研いで刃にする方が早いかな…

そして邪鬼のデモンストレーションのためにも牛が登場。
人間殺され過ぎだわ(笑)

そんな猛牛に邪鬼の真空殲風衝。
鯛の活き造りというのも最近はあまり見なくなってきました。やはり動物愛護的な配慮が働いているのかもしれませんね、文化的には残すべきだと思うけど世界に発信するような文化でもないのかもねぇ…

さてまずはスパルタカスがこれで邪鬼を襲います。
騎馬戦車スコルピオン!
メルビアの兵1万をわずか十両で壊滅させたこの兵器、ということは1両で1000人殺し回ったということですね。メルビアの兵隊さん弱過ぎるでしょ(笑)

さらにこの技。
冥凰島奥義 赤鞭縛網!
赤石が宋江将軍戦で苦戦したことからも分かるように、網というものは思ってる以上に厄介です。網に絡めとられるとまず脱出不能ですからね。警察が拳銃を携帯するのは別に構いませんが、網を発射できるバズーカ的な物を携帯している方が犯人逮捕は迅速に行えるんじゃないのかな…

そんな網から脱出するため、邪鬼は騎馬戦車スコルピオンへ向けて真空殲風衝を発射。
綺麗に反射された真空殲風衝ですが…この盾、先程の説明と食い違うんですよね…
まぁこういった矛盾を他の漫画家がやってしまうと叩かれるのかもしれませんが、宮下あきらとゆでたまごは叩くだけ無駄です(笑)

さらにスパルタカスは砂煙の中、土中から…
鞭、戦車、網、ナイフといった武器を自在に使い分け、あの大豪院邪鬼を瀕死にまで追い込んだスパルタカス、かなりの強敵だったにも関わらず印象値は低めですかね。やはり強い弱いとかの前に何か1つぶっ飛んだ奥義を持っているキャラクターの方が記憶には残るもんなんでしょうね…

さて心臓を貫かれたにも関わらず立ち上がる、それが男塾三号生筆頭大豪院邪鬼という男。
実際のところはどうなんでしょうかね。脳みそが損傷したらさすがに即死だと思いますけど、心臓刺されたら人間って即死するんですかね?生存の可否は別問題として、動くことくらいできそうな気もするけどなぁ…

つーわけで邪鬼vsスパルタカスは実質的には引き分け。
大豪院邪鬼という10年以上男塾に君臨し続けた帝王を普通に卒業させるわけにはいきませんからね
(笑)とはいえこれも邪鬼にとっては一つの卒業という形なのかもな…

さて瀕死の邪鬼を心配して駆け寄って来た桃に対し…
裏拳くらって「ごっつぁんです先輩」と言ってくれる従順な後輩、俺も欲しいもんですな(笑)

そして邪鬼の見事すぎる最後。


とゆーわけで見事な最後を遂げた邪鬼…だったはずが、何故かここから大豪院邪鬼という男は迷走を始めます。「暁‼︎男塾」で遺児である大豪院煌鬼が登場するのはまだいいんですが、「天より高く」では死亡していなかったことになり防衛庁長官として再登場。トドメに「極‼︎男塾」では巨大化して冥凰島を担いじゃいます(笑)
ここまで来るとギャグでしかないんですが、そもそも男塾はギャグ漫画として始まってましたからね。一周回って戻ってきたって感じですか…


そんなこんなで長かった天挑五輪もついに最期の試合へ突入。
衒蜥流十六衆から始まり、狼髏館、淤凛葡繻十六闘神、厳娜亜羅十六僧、宝竜黒蓮珠、王家の谷の守護者達、梁山泊十六傑、冥凰島十六士の8チームと対戦してきた男塾、ここまで総勢94名の男達を倒してきています。ついに95人目、ラストのラストですね…

そんな豪毅、蒼龍寺で修行してました。
みんな豪快な眉毛してますな。まぁ男塾塾生も桃や虎丸、J に邪鬼に卍丸、赤石あたりは相当な眉毛を持ってますけどね。ちなみに眉毛がないように見える月光もよーく見ると眉毛はあります。男塾マニアになると眉毛の形だけでキャラクターを区別できる猛者がいるのかもな…

そんな兄弟達を惨殺して後継者の立場を勝ち取った豪毅。
後に豪毅は藤堂兵衛の実子ではなく養子だったということが判明しますが…そうなってくると「血を分けた実の兄弟」という表現が引っかかりますね。藤堂兵衛が、豪毅を含めた5人兄弟をまとめて養子にしたという可能性を考えざるを得ませんが、わざわざそんなことするメリットを見つけづらいんだよなぁ…

さてさて。いきなり豪毅の奥義が炸裂します。
蒼龍寺超秘奥義 暹氣龍魂! 
刀から龍をブッ放つという見たまんまの大技ですが、破壊力という点では江田島塾長の千歩気功拳やJのフライングクラッシュメガトンパンチ及びジェットソニックマッハパンチ、邪鬼の真空殲風衝には劣ってる感じでしょうか。さらに言えば影慶の毒手や鐘家蛇彊拳のような即死系攻撃も強力ですし、連発できないというデメリットもありますからね、そこまで大騒ぎする技ではないのかもしれません。ただこの技の直撃を食らった桃が一発で負けを覚悟するほどのダメージを食らった点からすれば、やはり強力な技には違いありません。

これに対し当然のごとく主人公補正が入るのが剣桃太郎という男。
王虎寺超秘奥義 暹氣虎魂!
剣桃太郎という人物は特殊でね、主人公なのに過去が謎すぎるんです。王虎寺で修行して免許皆伝だし、世界で3人しか使えない翔窮操弾もマスターしてるし、しかも英語もペラペラだし。こうなってくるとさすがに桃を10代の青年と考えるのには無理があります。とはいえ桃を30代だなんて考えるのでは夢がないですからね、結論としては「桃は人生2周目してる」と考えるあたりがちょうどいいのかも(笑)

さてここで暹氣龍(虎)魂の説明。
龍虎相討つというのはホント良い言葉ですね。俺は阪神ファンですが、本当にライバル視しているのは巨人ではなく中日ですから。巨人はライバルではなく単なる敵ですw

さーて暹氣龍魂をくらってしまい意識が飛びそうになる桃。しかしここからが男塾の真骨頂です。

ここでの大鐘音には心熱くなってしまいます。男塾は単なるバトル漫画ではないということがよく分かるシーンですよね、もちろん単なるギャグ漫画でもなく、当時の子供達に大切な事を伝えてくれる名作だったんですよ…

つーわけで立ち上がる桃。

こんなのはただの精神論だと切り捨てることは簡単です。がしかしこれこそが男なんですよ。「精神は肉体を凌駕する」とはいうけれども、魁‼︎男塾はそれを越えて「強い精神は世の中の事象全てを凌駕しうる」という熱いメッセージを感じますねぇ…

そして桃vs豪毅の対戦は究極の決闘法へ。炎刀嗋油闘!
実際にこの決闘法をやってみたらどうなるかというのを想像すると、間違いなく2人とも一瞬で火ダルマですよね(笑)

つーわけで火ダルマになったのは豪毅でしたが、その火を消して豪毅を助ける桃。
素手での勝負で桃に勝てる男はいません(塾長は除く)。桃は素手で影慶、邪鬼を倒してきた男ですし、あのJ に撲針愚で勝った男ですから。J に勝てるのに殴り合いで他の男に負けるわけがありません。

しかし麻酔銃を撃たれ動きの鈍った桃に豪毅がこの技。蒼龍寺千烈拳!
北斗神拳に似てますが、北斗の方は百「裂」拳なのに対しこちらは「烈」です。なので何も問題ありません(笑)
それよりも象を捕獲するための麻酔銃を食らって動ける桃が驚異的です。俺も全身麻酔というものを人生で2度経験しましたが、あんなの人間の意思で耐えれるとかそんなレベルじゃありません。一瞬で気を失いますからね…

そしてクライマックス。


拳で豪毅の胸板を貫くというのも凄い話です。手刀を極めた卍丸や羅刹ならできそうな感じですけども、それを拳でやれるのは桃くらいのもんですね…

さて豪毅の刀が折れた理由はコレでした。
男塾総代三種の塾宝の1つである男塾総代継承の証です。男塾総代三種の塾宝の残り2つが明らかにはなっていないので気になるところですが…まぁ過去に登場した物で塾宝っぽい物を考えるのであれば、ファラオ戦の前に桃に託された江田島塾長のプロマイドと…邪鬼が持っていた刀である愀象刀金剛丸あたりでしょうか(笑)

つーわけでようやく天挑五輪が完結。
う〜ん、桃が涙するのも分かるくらいホント長い戦いでした。この天挑五輪編をもっと続けていれば男塾の寿命ももっと長かったのかもしれませんが、まぁボリューム的には良かったんじゃないでしょうか。

さてラストにファンレターから。
奈良市の佐々木くんが考えた仏孫ですが…背中に背負っている総人ハンマーの重さが100tというのはさすがにやりすぎですな。背中にキングザ100tを背負っているようなものです。さらに分かりやすく言えば、背中に体重1tのサンシャインを100人背負ってるのと同じです(笑)