堪(た)へ忍ぶ 時を堪(た)へつつ 恋奏(こひかなで) 君が心と 通ひ絡めん
古(いにしへ)の 射(さ)す惑(まど)ひ火の 萌へ盛る 今に伝ふる 天(あめ)の羽衣
彼(か)の人の 声に抱(いだ)かれ 恋枕(こひまくら) 頬(ほお)朱(あか)らめて 微笑(えみ)の花束
悦びに うち震えつつ 恍惚の 眼(まなこ)光りて 濡れる唇
微睡(まどろ)みの 夢うつろいの 芳(かぐわ)しき 匂(にほ)い仄(ほの)かに 芽吹く若葉よ
澄みわたる 君が心ぞ 愛(いと)しけれ 我が腕の中 熔(と)けて 震える
溜め息を ついて我(われ)また 溜め息を 彼(か)の想ひ出に 涙流るる
古(いにしへ)の ま白き肌に 添ふ想ひ 微睡(まどろ)んでなほ 伝(つと)ふ愛(いと)しさ
萌え逆る 熱き血潮の哀しさよ 逢ひたひとただ 逢ひたひとただ
偲び合ふ 君が心結(こころ)の 切なさよ 散る花が如(ごと) 落つる儚(はかな)さ
巡り逢ひ 紡ぐ縁(えにし)の 摩訶不思議 信ずればこそ 現(うつつ)足らしむ
誰(た)が為に 我が心結音(こころね)の たをやかに 泣き濡れてなほ 想ひ奏でん
慈(いつく)しみ 恋偲び合ひ 曼珠沙華 ただ虚しきは 己(おの)が戯(たわむ)れ
愛しさに 頬朱染めし 想ひ人 過ぎ去りし日は 夢のあとさき
たをやかに ただ密(ひそ)やかに 穏やかに 君が心に 歌ふ恋歌(こひうた)