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ぐったり。
留守番の犬も、出席した私達もぐったり。

頭を下げ下げ、2日間ずっと出された料理を食べつづけ、
親戚達に囲まれて、線香の中にいた。
とはいえ、喪主の伯母やいとこの疲れと悲しみは計り知れない。

伯父を思う。
私が高校生か、大学生の頃、
銀色のでかい車に乗って、うちの前の細い路地まで入ってきた時があった。
「お母さんいる?」
その日は私一人でボンヤリしてたので、いないと答えると、
タバコの煙をフーと出して、
「そ、か」
といって、遠い目をして、
「じゃ、これ食べろ」
と言って、私に包みを渡した。
戸惑っている私を残して、さっさと車に乗って行ってしまった。
松坂牛だった。
味は覚えてないけど。

親戚は色々いるもんだなぁ。
医者を発見した。
ものすごく医者っぽくない、営業マンっぽい(腰のひくーい)人。
なーんと、灘高だった。
徳島なのにと不思議に思って聞いたら、
「親の洗脳だ(苦笑)。僕は徳島の高校に行きたかったんよ」
「こいつ、お母さんが、下宿のところ行ったら、勉強いっちょも(ひとつも)せんで、
下宿で煙モクモク、マージャンやっとるわ…」(←医者の父親)
「いや、あれは、僕おらんで、友達がかってに…」

で、何で医者に?昔からなりたかったの??
「これも、親が、、、成り行き?」
「東大落ちよってからに」
「…結局東京で一年浪人」
「これまたこいつが、勉強するかと思いきや、マージャン…」
「東京行ってもかわらんかった(爆笑)」
「お母さんと二人して下宿まで乗り込んで、首に縄つけて
『このまま勉強せんかったら、座敷牢に入れる』ゆうてつれて帰ってきたんよ」
「…いやー座敷牢の威力はすごいね。なんとしてでもココから出ようって
思うけんね、ほらもう勉強する(笑)」
私は大爆笑。

この人のお姉さんは薬剤師だったという。
「びっくりするで、小学校の卒業文集で既に、“薬剤師になりたい”って書いてたもん」
いやー親の洗脳は恐いって、笑いました。
残念ながら、姉さんは2ヶ月前に肺癌で亡くなったとのこと。

キョウダイがいなくなるって、悲しいだろう。
私にはキョウダイがいないけれど。