AMPキナーゼ(AMPK)とは? ~血糖値を下げる働き…、どんな食品に入っているの? | 浅野嘉久公式ブログ

AMPとはアデノシン‐1‐リン酸のこと。

細胞内で糖や脂肪の燃焼を促進する物質で、身体の中に不活性のまま、沢山存在しています。

AMPキナーゼとは、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMP-Activated Protein Kinase)の事で、AMPKと称される酵素の一種です。

AMPKは一度活性化すれば、インスリンと同様、AMPに働き掛け、強力、且つ効率的に糖や脂肪を燃焼させます。


AMPKは、首都大学東京の藤井宜晴教授が、数年前、世界で初めてAMPAMPKのメカニズムを発見し、糖尿病の治療に有効である、と発表したもので、大いに話題となりました。

最近、新たにがん細胞の増殖を抑える効果のあることも分かり注目を集め、がん治療への適用が研究され始めています。


しかし、ここではAMPKが血糖値を下げるのに有効なことから、「糖尿病の予防」に特化した話をします…。


つい最近まで、血糖値を下げられるのはインスリンのみであると思われていたけれど、AMPKを活性化することで糖の代謝を促進させ、血糖値が下げられ、延いては糖尿病の予防と症状の緩和にも有効なことが分かって来たのです。

正に画期的なことです…、では、どうしたらAMPKを活性化することができるのでしょうか?


AMPKは筋肉を動かすことで活性化され、筋肉に蓄積されている糖や脂肪を燃焼させる…、そう、私の一番嫌いな散歩や運動で助長されるのです…。


運動と言っても、たった3分くらいの短い時間、筋肉に負荷を掛けてやるだけで済むのです。特に、大腿部や腹筋など、大きな筋肉を動かすのが、一番、効果的だと言います。もちろん、自転車や、ジョギング、スクワットなどもお勧めです。


主婦は掃除や家事などをする時、自分がミュージカルの主役になったつもりで、大袈裟な動作、言い換えれば余計な身振りをしながら、普段よりややペースを上げて動くことが効果を高めると言います。つまり、筋肉に蓄積されている糖や脂肪を、いち早く燃焼させてしまうことで、筋肉⇒血管⇒血中へと余分な糖が移動して行くのを防ぐことができます。


これで、先ずまず、血糖値は下がります…、はい。



解説:

AMPKは食品に含まれているそうだけれど、何をどうやって摂れば良いかが分からないって??!

では、お知らせしましょう。

AMPKは植物のポリフェノールが多く含まれている食物を食べると良いのです。

唯、野菜や果物を例にとっても、皮とか種に集中して含まれている場合が多くて、実際には、身体に取り込まれ難いのが問題なのです。


AMPキナーゼが含まれている食品のポリフェノールを挙げると、


トマトの“皮”に含まれるナリンゲニンカルコン、

ブドウの“種子”に含まれるプロシアニジン、

カカオ豆に含まれるプロシアニジン、これはコーヒーで好いでしょう…、

お茶などに含まれるカテキン、緑茶です。

ブルベリーの“皮”と“種”などに含まれるアントシアニン、等々…。


トマトを皮ごと食べるのが、一番、手軽で良いでしょう。

カテキン、アントシアニンなどは有名なポリフェノールです。

緑茶のカテキン、カカオ豆のプロシアニジンなどもカテキンの一種なので、毎日頂く緑茶やコーヒーなどはお奨めです。但し、身体に良さそうだからと言って食べ過ぎるのは禁物です。何故ならば、トマトやブドウなどの実には糖分が多く含まれているので、逆に糖分そのものが増えてしまうからなのです。


美味しそう…(写真)、毎日食べさせられています!!
トマト