〜蒲田行進曲〜 | よしひろ よしちゃん 鉄道写真館

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みなさんこんにちは!よしひろよしちゃんです。 

今回は鉄道の歴史を語りつつ、当ブログでは珍しい。映画のお話しもしたいと思います。

本日の題名である蒲田行進曲という映画を皆さんご存知でしょうか?

映画の楽屋を舞台にした少し不思議な映画ですよね。

本ページではオチなどは、記載しませんので安心してご覧くださいませ。


★JR京浜東北線を走るE233系電車
東京の方や鉄道ファンなら映画より東海道本線(京浜東北線)蒲田駅の発車メロディに採用されている曲とをイメージされる方が多いでしょうか。

元々蒲田行進曲は、1925年に制作された映画の主題歌で後に松竹:蒲田撮影所の所歌となりました。

蒲田撮影所は1920年に開所し数々の名作を生んだ撮影所だったそうですが、トーキー化で町工場などの騒音の多い蒲田では撮影に支障がでたため1936年に閉所します。

蒲田周辺住民の要望などから、1997年からJR蒲田駅の発車メロディに蒲田行進曲が採用されているのです。

今や発車メロディは全国各地にいろいろなものがありますが、当時はまだ珍しいものでした。


★JR天王寺駅 阪和線ホーム
ここに少しレトロな物が残っています。


★電鈴
かつては、このような電鈴(ベル)で目覚まし時計のようにジリリリリリリンと客に知らせていました。


★大阪駅時鐘 (京都鉄道博物館に展示)
もっと昔は鐘で客に知らせていました。

駅メロディ(通称:駅メロ)が採用されたのは、1960年代とされています。これを機に各地で普及し蒲田行進曲は、ご当地メロディを初めて採用したとされています。

今はたくさんの駅でご当地メロディがありますよね!

JR島本駅  人間みな兄弟〜夜が来る
恵比寿駅   第三の男
舞浜駅    ディズニー関連の歌
環状線    各駅にあわせた歌



★JR蒲田駅 (蒲田民衆駅)
蒲田駅周辺に松竹の撮影所があった名残はほとんどないのですが、現在も石碑や資料を展示している施設が一部あるそうです。


このほか以前にもご紹介しました。
東横INN発祥の地も蒲田です!


それでは、ここで疑問。
映画蒲田行進曲の撮影はどこで行われていたのでしょうか?映画になったのは1982年のこと。とっくに蒲田撮影所はありません。




★東映:京都撮影所
なんと京都で行われていたのです。ここでまた不思議なことに松竹ではなく東映の撮影所が使われているんですよね。


★東映太秦映画村
東映:京都撮影所の敷地内には東映太秦映画村というテーマパークがあり撮影所内は一般公開されていませんが、実際に使われるセットなどを見れる映画ファンには堪らない場所になっています。










★東映太秦映画村 村内
テーマパーク内のセットも実際に撮影に使われ開館時間中に撮影が行われることもあるんです。

有名人を見れたらラッキーですね!

そして松竹:京都撮影所(東映太秦映画村)から徒歩5〜10分の場所にもう一つ撮影所らしき物があります。これはなんでしょうか?




★松竹:京都撮影所
えー!?
なんで蒲田行進曲はこっちで撮影されなかったんでしょうか?

自ら、つかこうへい(原作者)がフジテレビ資本で映画化するという構想が最初にあったそうですが、松竹蒲田をタイトルにした作品を他社でやられると会社のメンツに関わると松竹は映画化権獲得に動きます。

原作者は『蒲田行進曲』の映画化により1982年の大晦日にテレビ東京が紅白歌合戦に歌を製作することに賭けており出版元の角川書店が、番組の大手スポンサーに付くことと引き換えに、原作者から映画化権を取ります。

そして角川春樹は仲の良い東映社長に映画化を提案しますが断られます。ここで松竹が角川に猛アタックした結果、角川から企画・製作・宣伝など全てを角川方式にするという条件に映画化権を得ます。

ここからが問題で角川が東映と仲がいいことから舞台は東映京都撮影所となったのです。

まだまだ不思議いっぱいでネタバレ記載をする気は全くありませんが、映画の題名は蒲田行進曲となっているのに見てみると東映:京都撮影所が舞台として描かれた内容になっているのです。

そのため京都、太秦周辺が映画のロケ地として使われている箇所がたくさんあります。


★撮影所前駅
京福電気鉄道北野線(嵐電)の駅で映画にも登場します。またJR太秦駅と徒歩圏内で乗り換えができます。



★モボ301形
映画にも出てくる車両ですが、1両しかないので見るのは中々難しいかもしれません。

このほかにも映画に直接関係ありませんが、面白い車両が数多く走っています。


★モボ501形 ※写真右


★モボ101形


★モボ21形


★モボ600形


★モボ2001形



★モト1000形


★JR太秦駅
東映:京都撮影所及び松竹:京都撮影所JRの最寄り駅です。なお映画村は隣駅の花園駅が便利です。


★221系 電車
現在、太秦駅周辺を走る山陰本線(嵯峨野線)は電車が走っていますが、蒲田行進曲が収録された頃はまだ電化されておらず気動車などが走っていました。

また現在の嵯峨嵐山駅〜馬堀駅間は嵯峨野観光線が走っている線路を山陰本線が走っていた時代です。




★トロッコ保津峡駅
関西の有名秘境駅の一つですね。
吊り橋なんかがあって美しい景色が見れます。

ここも蒲田行進曲の収録に使われた場所だそうです。




★JR保津峡駅
現在のJR保津峡駅から旧山陰本線つまり今の嵯峨野観光線が見えます。ここも蒲田行進曲の収録に使われた場所です。


★嵯峨野観光線から見るJR保津峡駅
嵯峨野観光線(嵯峨野トロッコ)に乗って綺麗な景色を見るのはもちろん。名作映画のロケ地であることも忘れずに乗車すると楽しいでしょうね!

このほか松竹は現在も映画のほか歌舞伎や演劇も制作され東京・京都・大阪などにレトロな劇場があります。

★歌舞伎座(東京:銀座)
火災や戦災に遭うなどしているため、建物は当時のものを再現した2013年に竣工したものとなっているそうです。


★大阪松竹座
日本初の鉄骨・鉄筋コンクリートの映画館として開場しました。1994年に映画館として役目を終え現在は劇場になっています。


★南座
日本最古の劇場で地上4階地下1階の建物は国の登録有形文化財に指定されています。

また松竹の発祥の地もこの辺り新京極地域となっています。

映画や劇場も鉄道と共に歩んできた。
そのように感じますね〜

今回は映画:蒲田行進曲から様々なことをご紹介しました。

ご覧いただきありがとうございました。
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