琵琶湖地区の鉄道を見てみる③ | よしひろ よしちゃん 鉄道写真館

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みなさんこんにちは!よしひろよしちゃんです。 


琵琶湖地区の鉄道を見てみる③ということで、東海道本線(米原駅〜京都駅間)をご紹介したいと思います。

前回の続きですので投稿をご覧になられていない方はぜひご覧ください!



●東海道本線とは
東京都の東京駅〜兵庫県の神戸駅までを結ぶ路線です。
当路線は全長589kmもあります。長い路線で一言で東海道本線!と言ってもわからないので愛称がつけられている場所があり今回紹介する米原駅〜京都駅間は琵琶湖線と呼ばれています。

それでは今回の出発地である米原駅から見ていきましょう。



★JR米原駅ホーム
東海道本線は東京駅〜熱海駅間がJR東日本管轄、熱海駅〜米原駅間がJR東海管轄、そして当駅(米原駅)から終点の神戸駅までがJR西日本管轄となります。2021年現在、東海道本線JR西日本管轄からJR東海管轄へ乗り入れる特急列車は少し存在しますが、普通列車は1本もありません。ですので当駅で乗り換えが必要となります。

東海道本線は日本で一番歴史のある路線です。琵琶湖地区の鉄道を見てみる①で紹介しました。その中で米原駅〜膳所駅間は一番新しい路線となります。

★近江鉄道 米原駅
米原駅では前回までに紹介した北陸本線と東海道新幹線のほか私鉄の近江鉄道が入線します。なおJR線と近江鉄道の乗換駅は当駅のほか、次駅の彦根駅、近江八幡駅、貴生川駅(JR草津線沿線)となります。現在は旅客列車のみですが2000年初期頃までは貨物列車が運転されており機関車が走っていました。主に石灰石輸送や石油のタンカー輸送などを行っていたそうです。引退後も長らく近江鉄道彦根駅構内に保管されていましたが、2018年頃から解体がはじまり現在は残っていません。少し話は逸れますが、かつて走っていた近江鉄道の機関車群をご紹介します。

★ED14形 電気機関車
1926年、東海道線電化開業時に輸入した(米国ゼネラル・エレクトリック社製)電気機関車です。なんと東海道本線のお古なんです。

セメント原石輸送の開始するため強力な電気機関車増備の必要になり1962年に国鉄(現在のJR)から譲り受けました。

★ロコ1101形 電気機関車
こちらは旧阪和電気鉄道(現在のJR阪和線)で1930年から活躍した機関車です。1951年に払い下げされ主に彦根駅構内入換や住友セメント彦根工場専用線の入換用機関車として活躍したそうです。

★ED31形 電気機関車
旧伊那電気鉄道(現在のJR飯田線)で1923年から活躍した機関車です。1960年に払い下げされ主に一般貨物列車や工事用列車として活躍したそうです。

以上3形式、現在は残念ながら残されていませんが当時走っていた近江鉄道線は現在も毎日元気よく旅客列車が走り続けています。2018年に創業120周年を迎えました。関西の私鉄でも古い路線だと思います。

それでは東海道本線米原駅を出発しようと思いましたが、まだ説明したいことがあります!

現在も米原駅前周辺には貴重な車両がたくさん保存されています。

★鉄道総合研究所風洞技術センター
新幹線の試験車両が保存されてます。
通常は非公開ですが、外から見ることができます。
車両詳細はこちらをご覧ください!



★キ555 ラッセル車
米原公民館前に保存されています。
複線用の除雪用ラッシュ車として(昭和18年)に登場して東海道本線(米原〜大垣間)などで活躍していた車両です。

それでは本題に戻ります。

東海道本線(米原駅〜京都駅間)の使用車両、普通列車は京阪神からやってくる車両が乗り入れるほか、京都駅〜山科駅間では湖西線の列車、京都駅〜草津駅間では草津線の列車が乗り入れています。

具体的には以下の車両です。 

●普通列車
(京阪神エリアから乗り入れる車両)
・221系 
網干総合車両所所属
・223系(1000番台、2000番台、6000番台)
網干総合車両所所属
・225系(0番台、100番台)
網干総合車両所所属

・207系
網干総合車両所明石支所所属

・321系
網干総合車両所明石支所所属

※207系及び321系は京都駅〜野洲駅間にて運転しています。

(湖西線・草津線から乗り入れる車両)
・113系
 吹田総合車両所京都支所所属

・117系
吹田総合車両所京都支所所属

・221系
吹田総合車両所京都支所所属

・223系(6000番台)
吹田総合車両所京都支所所属

(特急列車)
・281系、271系 
吹田総合車両所日根野支所所属
特急はるか号

・285系
後藤総合車両所出雲支所または大垣車両区(JR東海)所属
特急サンライズ号

・681系
・683系
金沢総合車両所または吹田総合車両所京都支所所属
特急びわこエクスプレス号

・キハ189系
吹田総合車両所京都支所所属
特急びわこエクスプレス号

・キハ85系
名古屋車両区(JR東海)所属
特急ひだ号

その他、貨物列車が走っています。

それでは出発しましょう!

米原駅を出発すると先程紹介した近江鉄道と並走し別れますが、次駅の彦根駅でまた合流します。

★近江鉄道 彦根駅
なお近江鉄道の線路とJR東海道本線のレールは当駅で繋がっています。近江鉄道は西武鉄道グループで一部車両は西武鉄道のお古を使用しています。関東の西武鉄道から関西の近江鉄道まで車両を輸送する際はJRの線路にて甲種輸送されます。そのためレールが繋がっているのですね。

★安土城跡
列車は能登川駅、安土駅、近江八幡駅などを通り野洲駅に到着します。




★野洲駅ホーム
野洲駅構内には網干総合車両所野洲派出所があり電車が留置されています。なお当駅から京都方面に始発・終着とする列車があり列車本数が増えます。

そして野洲駅を出発、しばらくすると草津駅に到着します。



★草津駅ホーム
草津駅では貴生川駅・柘植駅方面へ向かう草津線が乗り入れています。

なお当駅まで複線でしたが、ここから複々線となります。

★複々線のイメージ(東海道本線山崎駅にて)
進行方向に2本レールがあり速い列車は外側を遅い列車は内側を走ります。外側は列車線、内側を電車線と呼びます。この複々線は東海道本線終点の神戸駅よりさらに西、西明石駅まで続きます。

なお草津駅〜京都駅間では日中、貨物列車や特急列車、回送列車などは列車線、新快速列車や普通列車は電車線を走ります。朝夕は新快速列車も列車線を走行することがあり時間によって異なります。



★草津川隧道
草津駅を出発してすぐに草津川隧道(トンネル)を潜ります。これは天井川トンネルで隧道の上は山ではなく川です。現在は廃川となり上は公園のようなものになっています。

先程から記載している。琵琶湖線ですが、ほとんど琵琶湖は見えないのです。瀬田駅〜石山駅間でやっと一瞬だけ琵琶湖を見ることができます。

そして膳所駅に到着します。


★膳所駅ホーム
新快速は通過駅なのですが鉄道の歴史には欠かせない駅です。琵琶湖地区の鉄道を見てみる①にてご紹介しました。かつて当駅は馬場駅と呼ばれスイッチバックをして旧大津駅に繋がっていました。膳所駅では京阪石山坂本線と乗り換えができます。

★京阪石山坂本線を走る列車
京阪膳所駅から坂本駅方面に乗り、石場・島ノ関そしてびわこ浜大津駅に到着します。これ実は旧東海道本線なんですよね。

★京阪びわこ浜大津駅駅舎
琵琶湖地区の鉄道を見てみる②でご紹介しました。長浜駅方面へここまで鉄道に乗車し大津港から鉄道連絡船に乗船していたのです。

★大津港
こちらも長浜港と同様で現在は観光船が中心となっています。

なお旧大津駅(現びわこ浜大津駅)から大津駅(現在)まで歩けないことはありませんが少し遠いです。びわこ浜大津駅から京阪京津線に1駅だけ乗車し上栄町駅で下車して徒歩8分で大津駅にたどり着くことができます。

それでは膳所駅に戻ります。膳所駅の次駅は大津駅です。これも旧線と場所が異なります。

★上関寺隧道
大津駅を出発すると上関寺隧道を潜ります。このトンネルの上を京阪京津線(上栄町駅〜大谷駅間)が走っています。当トンネルを越えて

★新逢坂山隧道
すぐに滋賀県と京都府の県境にもなる新逢坂山隧道を潜り、抜けると山科駅に着きます。


★山科駅ホーム
山科駅では近江舞子駅・永原駅方面へ向かう湖西線が乗り入れています。なお当駅始発・終着の列車はなく全て京都駅まで乗り入れます。

新逢坂山隧道があると言うことは!?
旧逢坂山隧道があるのでは!と思われた方も多いでしょう。旧線に存在しました。

★逢坂山隧道
JR東海道本線の大津駅から徒歩15分程度の場所にあり現在の線路から南に離れた場所に旧線がありました。1880年に造られたトンネルです。逢坂山隧道を潜り抜け、現在のJR奈良線稲荷駅に繋がっていました。

また当トンネルは初めて日本人の技術者・技能者が主体となり設計・施工されとても貴重なことから鉄道記念物に指定されているほか経済産業省が指定する近代化産業遺産にも指定されています。また現在、内部は京都大学防災研究所附属地震予知研究センター逢坂山観測所となっています。

逢坂山隧道を抜けるとこれは現在と同じ。山科駅に着きますが場所が異なります。旧山科駅は今の京都市営地下鉄東西線小野駅から徒歩5分の地にありました。

★旧山科駅跡
なお旧東海道本線があった場所は名神高速道路になっていて現在も東と西を結ぶ重要な役割を担っています。京都市営地下鉄東西線山科駅から小野駅まで列車で約6分。今と昔でこれだけ離れていたのだと実感できます。

旧山科駅から先程も説明しました。伏見稲荷大社付近を走行し現在のJR奈良線、稲荷駅を経由して京都駅に繋がっていたのです。

稲荷駅の観光名所は伏見稲荷大社だけではありません。かつて東海道本線として東京から関西方面への輸送を担っていたとわかる鉄道遺産が駅構内にあります。

★稲荷駅ランプ小屋
ランプ小屋とは鉄道、客車または駅や保線用の照明ランプのほか燃料等を収納していた倉庫のことで危険品庫と呼ばれることもあります。危険物を取り扱う倉庫のため耐火性にする必要があり煉瓦造りとなっています。
明治時代に建設された国鉄(現在のJR)の主要駅にはよくあったそうですが、使う用途がなくなり姿を消していってしまいました。
ですがJR稲荷駅にはまだランプ小屋が残され現存する最古のランプ小屋であると同時に国鉄(現在のJR)で一番古い建築物でもあるそうで準鉄道記念物に指定されています。 

それでは現在の山科駅に戻ります。


★東山隧道
現東海道本線では山科駅を出発してすぐに東山隧道を潜り抜け京都駅に着きます。





★京都駅ホーム
京都駅では東海道新幹線、山陰本線、奈良線のほか近鉄京都線、京都市営地下鉄烏丸線と乗り換えができます。

いかがだったでしょうか?
今回は東海道本線(米原駅〜京都駅間)をご紹介しました。次回は湖西線(山科駅〜近江塩津駅間)をご紹介します。

ご覧いただきありがとうございました。
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