高速軌道試験車(マヤ34 )を撮影しました。 | よしひろ よしちゃん 鉄道写真館

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みなさんこんにちは!よしひろよしちゃんです。

2020年6月5日に高速軌道試験車マヤ34を撮影しました。


今回はマヤ34のほか九州地方(新幹線・在来線)で活躍している検測車両をご紹介します。


それでは最初にマヤ34からご紹介します!


マヤ34 とは!?

線路に敷かれているレールは1日に何本も列車が通りますので、狂いが生じてくるので点検する必要があります。この点検を1950年頃までは保線作業員が手で点検をしていたそうですが、列車の本数増加や高速化でこの方法は難しくなってきます。そこで列車の速度で走行しながら点検できる車両を製造することに

そこでマヤ34 1959年に誕生しました。


つまり、日本最初の高速軌道試験車(検測車)ということです。

簡単に言うなら皆さんご存知のドクターイエローの大先輩ですね!

ドクターイエローは新幹線の線路を点検する車両です。今回ご紹介するのは、在来線の線路を点検する車両です!



先程も書きましたが、1両目が1959年に誕生

1981年までに10両製造され、現在の尾久車両センター(尾久)・吹田総合車両所京都支所(向日町)などに配置されました。


1987年の国鉄分割民営化で各旅客鉄道会社(JR各社)に承継されます。


今回撮影したのは、マヤ34  2009 熊本車両センターに配属されたJR九州所有の車です。


ここで疑問を持たれた方も多いでしょう

中の人は大阪府在住だからJR西日本所有のマヤ34を撮影したらいいのでは?と思われた方いらっしゃると思います。


ええ私もそうできるならそうしたいです。ですが今は2020年で最後に製造されたマヤ3439歳で古い車両です。


JR北海道はマヤ35JR東日本はE193系、JR東海はキヤ95JR西日本はキヤ141JR四国はJR西日本から借入(キヤ141)JR九州以外は新型の検測車に置き換わり、廃車となっており、マヤ34JR九州所有の1両のみとなっています。


なので、わざわざ大阪から新幹線に乗り撮影に行ったんですね〜


マヤ34はJR九州管内などの路線を年間4回(3ヶ月に1回)のペースで検測するそうです。


この日は前日深夜頃に門司港駅を出発して北九州貨物ターミナルなど軌道検測を行い博多駅を通り博多駅から少し先の竹下駅構内にある博多運転区に入区する運用です。



撮影したのは、鹿児島本線の箱崎駅です。当駅で約40分停車しました。

40分と長い停車でしたが、入線時は撮影者は中の人だけで、後に1人撮影者がいただけでした。関西でこんな列車が走ったらすごい人になりそうですねー!笑 

またこの日は両方に機関車が連結したプッシュプル牽引でした。

今は日本に1両しかない初代高速軌道試験車マヤ34を撮影できて本当に良かったです。


マヤ34は高速軌道試験車ですから、軌道を検測する車両です。


線路には軌道以外にもたくさんの点検項目があるかと思います。

例えば、信号機・踏切・電化区間は架線などがあります。これらはどうやって点検するのか?


JR九州の場合はJR西日本の検測車を借りて検測するのです。JR西日本から借入する検測車は2種類あります。



1種類目

キヤ141  吹田総合車両所京都支所(向日町)所属


先程も書きました。JR西日本所有マヤ34の後継車として誕生した車両で通称ドクタWESTと呼ばれています。


マヤ34は客車なので検測する際、機関車と連結する必要がありますが、この列車は2両編成の気動車(ディーゼル車)なので、自力走行することが可能な気動車なので、非電化・電化区間、関係なく走行できます。


2両編成 1両目は信号・踏切など通信の検測

2両目はマヤ34と同じ軌道検測ができます。

また、将来的に下記で紹介する、クモヤ443系を置き換え、1両目と2両目の間に中間車を新造して架線検測ができるよう予定されていましたが、2020年現在もクモヤ443系は現役のため、キヤ1412両編成軌道検測と信号・踏切検測を行う車両となっています。


主にJR西日本全線の検測のほか、第三セクター鉄道や私鉄、JR四国やJR九州などにも貸し出し活躍しています。


九州管内には、毎年2月と9月頃にやってきます。年2回ですね。


2種類目

クモヤ443 吹田総合車両所京都支所(向日町)所属


この車両はマヤ34と同様、架線の点検、信号・踏切の点検を列車の速度で走行しながら点検できる車両を製造することに

そこで1975年に誕生しました。


当列車は2編成製造され、国鉄分割民営化では、JR西日本とJR東日本に1両ずつ承継されましたが、これもマヤ34と同じく古い車両でJR東日本所有のクモヤ443E491系に置き換わり、現在はJR西日本所有の1編成のみになっています。


列車は2両編成 1両目は架線などの検測、2両目は信号・踏切など通信の検測ができるようになっています。


最後の国鉄型電気検測電車で大変人気があります。


主に電化区間、JR西日本全線の検測のほか、第三セクター鉄道や私鉄、JR四国やJR九州などにも貸し出し活躍しています。


九州管内には、毎年2月と7月頃にやってきます。こちらも年2回ですね。



話がややこしくなってしまいました。

もう一度簡単にまとめます。


検測車(検測できる範囲)


マヤ34          軌道検測

キヤ141         軌道検測・信号踏切検測

クモヤ443    架線検測・信号踏切検測



キヤ141はクモヤ443系が引退したら、架線検測できるように新たな車両を製造し連結して検測する予定だそうです。


マヤ34とクモヤ443は共に1編成ずつしか残っておらず大変貴重な車両です。



JR九州在来線の線路の点検車両についてご紹介しました。続いて山陽新幹線と九州新幹線の点検車両をご紹介します。


皆さんご存知、東海道・山陽新幹線の点検(検測)車両は大人気のドクターイエローです。


ドクターイエローの正式名称(車番)923形新幹線電気軌道総合試験車と言います。923形は3代目のドクターイエローです。


ドクターイエローは東海道・山陽新幹線の軌道・信号・架線などを検測します。


検測は10日に1回程度ののぞみ検測と1ヶ月に1回程度のこだま検測の2種類があります。


のぞみ検測=本線検測

(のぞみが走る・通過する線路などを検測)


こだま検測=側線検測

(こだま、ひかりが走る線路などを検測)


ひかり検測はありません。


のぞみ検測・こだま検測は基本的に2日かけて行われます。


1日目は東京駅から繋がる、大井車両基地から東京駅に入線し新大阪へ向かいます。

新大阪駅到着後、大阪仕業検査車両所(鳥飼車両基地)に入区して西日本旅客鉄道(JR西日本)の職員と交代し、再び新大阪駅に入線し博多駅に向かいます。

博多駅到着後は博多総合車両所に入区し1日目の検測は終了です。


2日目は1日目の行程の折り返しです。

博多総合車両所から博多駅へ行き新大阪駅から大阪仕業検査車両所(鳥飼車両基地)に入区して東海旅客鉄道(JR東海)の職員と交代し、再び新大阪駅に入線して東京駅に向かい、東京駅到着後、大井車両基地に戻り検測は終了です。


検測時間はのぞみ検測・こだま検測共にある程度決まっていますが、ダイヤ改正などで変更があるのでここでは記載はしません。


東海道・山陽新幹線と検測しますので、923形は2社が保有しています。


★0番台(T4編成

東海旅客鉄道(JR東海

大井車両基地所属


★3000番台(T5編成)

西日本旅客鉄道(JR西日本)

博多総合車両所所属


JR西日本とJR東海が1編成ずつ保有しています。

所属場所は違いますが、3000番台(T5編成)も基本的には、大井車両基地に常駐しており交番検査は東京交番検査車両所、全般検査は浜松工場の施行となっていますので、博多駅からはじまる検測ダイヤはありません。


現在の923形は3代目ドクターイエローです。

2代目ドクターイエローの922形は現在、愛知県名古屋市にあるリニア鉄道館にて保存・展示されています。


3代目は700系ベースに製造されましたが、2代目は0系ベースに製造しています。


3代目と同様、軌道・信号・架線などを検測していましたが、速度向上や老朽化などで現在の3代目に置き換えられました。


残念ながら初代ドクターイエローの921形は解体され残っていません。

初代ドクターイエローはドクターイエローとして製造したのではなく、1962(昭和37)2年後に控えた、東海道新幹線の試験目的として製造された新幹線1000形電車を改造した車両です。

新幹線1000形電車の実物はありませんが京都鉄道博物館などで模型が展示されています。試験塗装なので0系新幹線と色が違いますし、形も若干異なります。


簡単に説明するため、省略して紹介しています。ご了承ください。

気になった方は詳しく調べてみてください!


続いて、九州新幹線の点検車両をご紹介します。

九州新幹線はどんな検測車両なのか九州新幹線を利用した方はおそらく見たことがあることがあります。なぜでしょう!?


エッ!?普通の新幹線800系やん!

そうなんです^_^


見た目は普通の800系なんですが、の車両は800U001編成(トップナンバー)で、他の車両と違い、検測機器をのせています。


U001編成では、軌道と架線検測が行えます。

U001編成のほか、U007編成・U008編成・ U009編成にも検測機器がのっており、U007編成・U009編成は軌道の検測をU008編成は信号など通信測定が行えるようになっています。


パッと見た感じ普通の800系新幹線に見えるかも知れませんが、U001編成・U007編成・U008編成・U009編成は普通の旅客運用を行うほか、検測運用も行っています。大忙しですね!

ですから、九州新幹線には、ドクターイエローやイーストアイのような、検測専用車両はありません。私も初めて聞いたときはびっくりしました。


今回は九州地方の新幹線・在来線の検測車をご紹介しました。わかりにくいかもしれません。ご質問などありましたらご遠慮なくコメントをしてください。


線路のお医者さんはドクターイエローだけではありません!ほかにもいろいろあります!良かったら皆さんも見に行ってみては!?


最後までご覧いただきありがとうございました。

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