完全消滅していくDAT…
うちには数千本単位のDATがある。
昔エアチェックしたものや、自分のコンサートを記録したものなど色々。
しかし今やDATはデッキは勿論のこと、テープの販売も見かけなくなった。
数あるデジタル録音システムの中でも音は抜群に良かったのだけど、
その使い勝手の悪さも手伝って最後まで市民権を得られず、
オタクな機器に終始したDAT。
それでも、CDを超える情報量を持つため、
音質の良さは何物にも代え難く、
近年はマニアやプロの間で細々と使われていた。
何しろ繊細すぎる機器だった。
録音したテープを他のデッキで再生すると、
かなりの確率でトラッキングが合わず、
ビリビリ、パチパチとデジタルノイズが入ってしまうし、
走行系にもトラブルが多く巻きつき等が多かったので、
早送りや巻き戻しにもビクビクしたものだ。
最近デッキも滅多に使用しなくなり、
電源さえ入れることがなくなっていたのだけど、
先日久しぶりに電源を入れたら、
しばらくぶりの通電により色々とトラブルが発生。
中が錆び付いてしまったか…
早速テープは巻きつくし、最初のローディング時に変な音が…
執拗に再生や早送り、巻き戻しを繰り返しているうちに
徐々に復活したものの、
これじゃ貴重な音源はかけられない。
せめて、マニア用にデッキの修理とテープの販売は続けて欲しいなあ。
それぐらいの価値はある機器だと思うのだけど…
でも今の時代、そんな余裕は無いか…