やっと4人のバンドになり、何度か打ち合わせもしたが、毎回なんとなくで終わる。
曲になる以前の話で終わる。
百戦錬磨の猛者が集まっても最初の一歩は踏み出せないものなのだなぁと。(俺は猛者ではないので除外)
次回の打ち合わせの日時を決めて解散する。
そんな事が数回続いてしまった。
いやいや、コレじゃ話が進まんぞ!と思った俺は、一歩引いてアクションが起きるのを待ってる場合じゃなくね?と。
だから、「1度僕が何かしら作って次回までに持ってきます!」と。
1番年下の俺が動き出す事で先輩達も良いキッカケ作りになればと。
そしてその曲をとりあえず友森さんに聞かせて、デモとして構築していく。
このデモを制作した事で慎重になっていた一歩をとりあえず踏み出す事に繋がった。
なんせそこから先が早かった。
友森さんがコードだけ記載されたメモ用紙を幾つか持ってきた。
その全てが、曲の原石。
ここで友森さんが凄いのは、そのコード譜とテンポを刻むクリックと呼ばれるもののみでギターを録ってしまう。
コンッ コンッ コンッ コンッ
って一定のリズムで刻む音をスピーカーから鳴らし、ギターリフを弾いたり、コードを掻き鳴らし1番マルッと弾いてしまうのだ。
なかなかやらないレコーディング手法だなと。
そのギターを弾いたところで、俺にバトンタッチする。
クリックの音と、コード進行を掻き鳴らすギターだけの世界。
それを俺はある程度の把握、「ここがAメロかな?ここはサビかな?」と覚える。
後は自分の気持ちのおもむくままに自由にメロディを紡ぐ。
15分ほど自由にギターの上を泳ぎ、ほぼ出来上がったその原型のメロディを全員に聞かせる。
「あそこはもう少し上にいけたら良いね」とか、メロや構成を微妙に直して、そこからはtatsuさんと友森さんで細かいコード進行のアレンジを。
その隣ではまことさんが自分が叩くフレーズのアレンジを考えていく。
俺はそこは手伝わない!
別室でアプリゲームとかやりながら待ってる(笑)。
そんなデモ制作に使われたスタジオは俺のサポートで何度も助けてもらったオダクラユウのスタジオDaG。
ここでは生ドラムは流石に録れないので、まことさんのイメージをオダクラユウが代わりに打ち込んでいく。
みんなでまことさんにリクエストを出す時もある。
「難しいかもだけどこんなの叩いてよ」と。
多分、ここ最近叩いた事がないテンポ、フレーズばかりだと思う。
それを少し最初は戸惑いながらも自分のものにしていく。
この人絶対まだ上手くなってる(笑)。
「人間死ぬまで成長期ですね!」って言ったら小突かれた(笑)。
気付けば全員が自分の役割をシッカリと把握して、全員で曲をアレンジする形になっていた。
ここにくるまで本当に長かった(笑)。
そんなこんなで気付けば楽曲も増えたし、って事で本格的にレコーディングも視野に入れ、リハーサルスタジオで改めて楽曲を確認したりも。
レコーディング前に一度リハスタでその曲をみんなで演奏して、最後の微調整までする。
これ、バンド経験者なら当たり前なのかもだけど、18年間バンドではない形で音楽を続けてきた俺には新鮮な作業だった。
ライブに向けてのリハとは明らかに違う空気。
コレを行った事でその後のレコーディングはとても円滑に進める事が出来た。
なるほどなぁ、、、と納得。
レコーディングエンジニアや、マスタリングエンジニア、そしてレコーディングスタジオにも相当こだわっている。
今回エンジニアには小西さんに参加してもらうことが出来た。
何より素敵だったのは、仕事だけの割り切った感じになるのは面白くないから、先ずはみんなで飲みに行こうよって新宿に夜中まで一緒に飲み歩くって事からスタートした部分(笑)。
一人一人のキャラ、個性をそこで見抜き、人間性なんかも見られていたんだろうなぁって思う。
小西さんがいなかったらもう少し迷い込んでいた部分も多々あるってぐらい頼りになる方だし、何よりもその音の説得力が半端ない。
噂にたがわぬとんでもない人でした。
スタジオはアナログテープでレコーディング出来るスタジオなども使わせてもらった。
そこのエンジニアが近藤さん。
この方も素晴らしかった!
やり直しがきかない一発録り。
あ、説明必要かな?
今はデジタルレコーディングで、後から如何様にも修正が効く便利な時代になってるのです。
ですがぁ、アナログテープはそんな細かい修正が出来ない。
修正しようと上から録り直すと過去の音は消えてしまうわけで、直したかった場所以外まで消えてしまう可能性が(笑)。
しかもそれが全て人為的ミスとなる。
責任重大(笑)。
そんな事を踏まえてなるべく録り直しはしない。
だからこそのスリリングさ、そしてアナログのもつ特有の音の厚みや温かさなど。
今の時代に逆行した制作かもだけど、とても楽しかった。
みんな上手かったなぁ(笑)。(当たり前だ)
少し前に書いた、リハスタでの確認が活きた形ですな。
あ、ヴォーカルだけは後で録ります(笑)。
なんせ歌詞が追いつかなくてオケレコーディングの日にはまだラララで歌ってる
状態だったので。
作詞に関しては以前書いたけど、俺の歌詞はアクが強く、自分の言葉ばかりを歌うとバンド感が薄れると危惧。
1番尊敬出来て、一緒に歌詞が書ける男をスカウトした。
それが野口圭。
全曲のデモ音源を「よろしくね」と投げる。
「承知」と返ってくる。
ここらへんの関係性が気持ち良いよね。
そして今アルバムの半分ほどの歌詞が産まれレコーディングもしているけど、友森さんも歌詞を素晴らしいねと絶賛。
野口なら大丈夫だと思っていたけどやはり嬉しい。
そしてなんとまことさんも少し作詞に関与してくれたり!
だけど、まことさんが書く歌詞の世界って暗いのなんのって(笑)。
「まことさん暗いよ(笑)!」って突っ込んでしまうほど。
まことさんの詞先行で俺がメロディを生み出し、それをみんなで形にするなんて制作もあった。
歌詞はその後、世界を壊さないように野口が書き足したり、書き直したりしていった。
ぶっちゃけバンド立ち上げ当初は不安しかなかった。
本当にバンドとして世に出せる所までいくの?と。
スタッフも絶対にそう思った時期がある筈。
だけど今は見事なまでにバンドとして機能してる。
そんなメンバーで作り出した世界を是非体感してもらいたいです。
レコーディングは最終段階のヴォーカルレコーディングの嵐。
歌詞は後半分ぐらい書けてないけど、野口がどうにかします(笑)。←
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