さぁ遂に「S」を紐解いていこう!の最終話となるVol.3ですよ。

今回はアルバムの最後4曲について。

手抜きなしに書き上げますので最後までお付き合いよろしく!

では早速始めまshow!!





■byte × bite -type S-
ここまで様変わりさせる気が最初からあったわけではなく、元々「I & key EN」に収録されてるver.にオーバーダブ(上から録音を重ねる事)を軽くしようかな?って程度でした。

あ、そういう意味では最初からリミックスしたver.をアルバムに収録しようとは思っていたわけです。

その決め手は歌詞の世界観。

今歌うべきワードの数々だなぁって思ってました。

トム君に曲の構成だけ覚えてもらって(ある程度の決め事と)、「あとは自由に叩いてみて」と無茶振り。

その結果トム君が叩いたのが皆さんも聞いてるこのドラム。

トム君のドラムに感化されヤマもベースを弾き倒す。

「ギターを入れる隙間がない」と笑いながら後日ギターを弾いてくれた友森さんもなんだかんだで弾き倒す。

しかも超エッジの効いたカッティングを。

・・・。

全員原型を少しでもとどめよう!みたいな気持ち一切ないよね!!

だったら俺も全部歌い直そうか?って事になり、結局新曲をレコーディングするのと同じだけの労力をこの曲に割く事になってしまいました。

誰かに責任転換するなら「トム君がカッコイイドラムを叩いたせい」って事にしましょう(笑)。

原曲には無かった数々のコーラスやフェイクはやはりアドリブの連発で、聴き比べると「なるほど、こういう事をレコーディング当日に全曲やってるって事か」って分かってもらえるかも知れませんね。

他の曲と違って原曲があるからこそアドリブ感がわかりますよね。

椎名慶治はこういうコーラスワークが好きなんですよねぇ昔っから。

この曲に「S」から始まる言葉をつけるなら「蛇の道は蛇」ってな具合に「Snake」でしょうね。

S/椎名慶治






■駆け出しのヒーロー
2011年から俺はMay’nちゃんとAstronautsと言うユニットを組んでまして、それを経験した事で得られた新しい刺激への感謝、オマージュな曲。

制作は「I & key EN」の頃だったと思うので、「S」に収録する為に作ったと言うわけではありません。

ヤマとなんとなく作っていた曲で、その頃からメロディも歌詞も一切直してません。

アレンジもほぼ固まっていたし、デモテープのギターも友森さんに弾いてもらっていました。

そういう意味では完成していたけど「I & key EN」には収録しなかったわけですねぇ。

ハッキリとは覚えてませんが、なんとなくミニアルバムに収録するのが嫌だったのかも知れません。

「妙に涙腺にくる曲だよね」なんてマネージャーとよく話をしていて、「男ならグッと来るんじゃないか?」とか予想してました。

そんな涙腺にくる曲がテレビ東京系「お金がなくても幸せライフ がんばれプアーズ!」エンディングテーマに起用されまして、しかもこの番組ではワイプ(テレビの画面の中のもう一つ小さい画面の事)でPV(MV)が流れると言う話で、急遽公園に行きPV(MV)を撮影をするハメに!!(ハメって言うな)

子役のエキストラにはディレクターの息子さんが出演してくれました(笑)。

フルver.はないんですが、なかなか素敵なPV(MV)になっていますんで、是非見てもらえらなって思います。

しかもPV(MV)の後にコメントムービーもそのまま流れますので、カラスの鳴き声を堪能ください(笑)。

この曲に「S」から始まる言葉を付けるなら「Super hero」ですかね。

俺にとってのスーパーヒーローって誰なんだろうなぁって考えたら1時間ぐらい悩んでしまいました。

しかも結果誰だか分からないって言うダメっぷり。

仮面ライダーとかなら直ぐ出てくるんですけどねぇ…。

沢田研二さん、宇都宮隆さん、石井竜也さん、稲葉浩志さん、吉井和哉さん…

ミュージシャンは逆に多過ぎる(笑)。

父親のいる人ならきっと「お父さん」とか言うと好感触なんでしょ?ねぇ?そうなんでしょ?

まぁいいや(笑)、とりあえずPV(MV)見てちょうだい。



S/椎名慶治







■ハッピーロンリーライフ
2012年度、2013年度宇佐美鉱油「道」篇CM曲としてオンエア中のこの曲。

シングル「I Love Youのうた」のカップリングにしか収録されてなく、満を持しての収録と言うと響きはいいですかね(笑)。

カップリングだけじゃ勿体無い!って俺に思わせた曲なわけですね。

この曲の細かいエピソードは過去のライナーノーツを見てもらうってことで割愛させてもらいましょう。

「3連な曲を作りたい」って想いを叶えてくれた曲です。

ですが、もし皆さんが歌うならば椎名慶治の曲の中で1,2を争うほど難しい曲なんじゃないでしょうか。

旋律が上下に動きまくってますよね。

自分で言うのもなんですが「あれ?俺って意外と歌上手いのかな?」って思わせてくれる曲でもあります。

実際は上手くないですけどね。(いやマジで)

そんなこの曲に「S」から始まる言葉を付けるならクリスマスだけに「Silent night」ってな感じで。

今年のクリスマスはホワイトクリスマスになるかなぁ…。

東京は45年ぐらいホワイトクリスマスになってないって聞いてます。

俺が生まれてからは1度もなってない計算ですねぇ。

友森さんが1歳の時にホワイトクリスマスか(笑)。

S/椎名慶治






■遮ニ無ニ
ディレクターから「疾走感のある曲作ってよ」とリクエストがあり渋々作った曲(笑)。

作ってよって言われて作れるなら誰でもミュージシャンなれるよ!と思いつつもササッと文句も言わず作っちゃう、作れちゃうのがヤマと俺。

ただ、疾走感があってベタにポップな曲ってだけじゃ面白味がないと白羽の矢を立てたのがAKIRA君。

彼なら良い意味でこのポップな曲を壊してくれるアレンジに仕上げてくれるんでは?と。

その結果見事にポップなだけじゃ語れない曲になりましたね。

そこにギターの友森さんからもアイデアをもらったりして。

ギターのフレーズのほとんどは友森さんの案を元にAKIRA君がまとめていったって感じで、この2人の相性の良さが生んだナイスアレンジでございます。

この曲のミックス当日にAKIRA君から「イントロとアウトロでフゥー!ってコーラス欲しくない?」と唐突に言われて、俺も「いいね!」なんてミックス当日に「フゥー!フゥー!」ってレコーディングしたのを覚えてます(笑)。

基本ミックスの日と言うのは音を整える日で、整えてる作業中に上から音足したりしないもんです。

エンジニアのナベ君にこの場を借りて謝りましょう。

ごめんねナベ君(笑)。

そして、何よりこの曲の1番のエピソードは、オオサビと呼ばれる部分(「なかなかクリア出来なかったステージ」って歌ってる部分ね)が元々のデモには無かった。

ただ俺的にこういう曲にある意味では似つかわしくない展開がどうしても欲しい。

だけどヤマと改めてオオサビを作るタイミングもなかなかつかない。

どうする?どうする椎名!

って事でなんとなくメロディを頭の中に浮かべながら(ハッキリとメロディがあるわけじゃないから適当な感じで、文字数だけ気をつけながら)オオサビの歌詞を自宅で書く。

それを後日マネージャーのiPhoneにボイスメモとしてアカペラで録音。

それを後にmp3に変換したものをAKIRA君にメールで送りつけた。

「あ、どうも椎名です。今から遮ニ無ニの大サビを歌うのでそれを元に間奏後にくっつけて下さい。そしてそこからラストサビはオチサビから始めてもらって2回しのサビで構成しといて!」なんて冒頭に曲の展開を説明した後に歌いだす俺のボイスメモにAKIRA君も驚いたみたいです(笑)。

「こんな形で制作したのは初めてだったし、椎名君が全然曲のキーとかテンポとか気にしないで適当に歌ってて途中で転調とかしちゃってるし、そのメロディを直すのが凄い大変だった(笑)」とはAKIRA君の後日談。

いや、でも、ちゃんと意図は伝わったじゃん?

この場を借りてAKIRA君にも謝っとこう。

ごめ~んね。

このやり取りは俺とAKIRA君だけでやってる事で、ヤマは一切知らなかった筈(笑)。

だけどこのオオサビの展開があってこその「遮ニ無ニ」な自信もあるので、最後までこだわって良かったなぁなんて今音源を聞きながら一人納得しております(笑)。

何度も同じような失敗を繰り返す事って無駄じゃないんだよって少しでも伝わるといいね。

絶対同じではない。

そんな事の繰り返しな15年ですよ。

今後も似たような事を繰り返す中で、だけど着実に「現在(いま)」の椎名慶治だから出来る事を音に乗せて皆さんに届けていきたいと思います。

なんて糞真面目に〆てみたりして(笑)。

この曲に「S」から始まる言葉を付けるなら「SHANIMUNI(遮ニ無ニ)」ですね!

まんまだけど!

因みに「遮ニ無ニ」の「ニ」はカタカナの「ニ」にしてるのは誰も知るまい。

いや知らないでも良いけどね(笑)。

S/椎名慶治






って事で遂に!?「S」の全てを紐解いて終わりました!!

「S」を持ってる人は勿論、「S」を持ってないけど購入しようとしてる、これから聞こうと思ってるって人にも椎名慶治の想いが少しでも伝わりやすくなっていれば嬉しいと思います。

今年の5月で15周年を迎えるわけですが、「S」はそんな15周年の幕開けにふさわしい、本当に現在(いま)の椎名慶治をほぼ網羅しているアルバムだと思ってます。

このアルバムをひっさげて3月からはツアーがありますし、これ以上体調を壊さないように気をつけながら15周年を目指したいなと。

あ、実は「S」は今までした事がない、面白い試みをしまして、それはまだ解禁になってないのでハッキリ言えないんですけど、きっと違った角度から楽しんでもらえるんじゃないかなぁって思いがあります。

情報解禁になるまでしばらくお待ちいただきたいなと思うんですが、とにかく俺は自分で作っといて「あぁ、これ面白い!」って楽しんじゃいました。

皆さんにはなんのこっちゃな話だとは思いますので、今はまだまだ「S」を楽しんでもらえればと思ってます。



これにて「S」を紐解いていこう!おひらき!!

本当にお疲れ様でした!!

読んでくれてありがとう!!

S/椎名慶治






<告知>

次のインストアライブは福岡!

詳細貼り付けておきますよん。

■開催日時:2013年2月3日(日) 17:00~ (集合時間16:30)
場所:タワーレコード福岡店 3Fイベントスペース http://tower.jp/store/Fukuoka
対象店舗&問い合わせ先:タワーレコード福岡店 http://tower.jp/store/Fukuoka
TEL:092-722-4611


<注意事項>
●整理番号に関するお問い合わせはご遠慮ください。
●参加券の整理番号は、電話予約・店頭予約に関係なく、ご予約された順番となります。
●参加券の配布は指定枚数に達し次第、終了とさせて頂きます。
●紛失の際の再発行は致しませんので、大切に保管してください。
●イベント当日は参加券を忘れずにお持ちください。
●上記イベント会場でのみ当券は有効です。
●参加券を2枚以上お持ちの場合、参加券1枚使用後、2回目以降は列の最後尾にお並び頂きます。
●集合時間になりましたら係員の指示に従い整理番号順にご入場いただきます。
●集合時間前の会場および近辺での場所取りなどの行為は、一切ご遠慮ください。
●集合時間に遅れた場合は整理番号が無効となり最後尾のご入場になる場合、もしくはご入場頂けない場合もございますのでご了承下さい。
●本券は1枚につき1名様のみ、指定日時に限り終演まで有効です(小学生以上は参加券が必要です)。
●都合によりイベント内容の変更・中止をさせて頂く場合もございますのでご了承下さい。
●会場内での録音・録画・複写はお断りします。
●酒類・危険物の持ちこみは固くお断りします。
●会場内にロッカー・クロークはございません。
●会場内で係員の指示及び注意事項に従わない場合、入場をお断りすることがあります。
●会場内で係員の指示及び注意事項に従わずに生じた事故については、主催者は一切責任を負いません。
●お買い求め頂いたイベント対象商品は、不良品以外での払い戻しは一切行いませんので、あらかじめご了承下さい。
ミニライブ観覧はフリーとなります。



是非皆さん遊びに来てくださいね。

福岡のタワーレコードで僕と握手!!