人それぞれドラマがあり、笑って過ごしてきただけじゃない裏の顔を隠し持ってるもの。

俺の人生も語ればそれなりに驚かれるし、ホント色々あらぁ~な。

TAKUYAさんのブログにて中学時代の壮絶さを読み、改めてそう感じた朝。

イーシャンテンからテンパイへ。

テンパイから自力のツモへ。(TAKUYAさんにしか分からないよね)

ロンではなくツモ!

あ~・・・それでも人生は素晴らしい。

さぁ、お前の罪を数えろ!

じゃない、さぁ今日もはじめましょう。





「ボクハミタサレル」

2ndアルバム制作終了後、俺の喉の悪化はもうどうしようもないところまできていた。

どうしようもないというのは、もはやSURFACEの椎名慶治としての声で歌えないかも知れないという域にまで達したわけです。

病院、咽喉科に何度も通い自分の声帯の説明を受けつつ、薬でなんとか騙し騙し制作した2ndアルバム。

むくみ、肌はボロボロ、もはや体が薬を拒み始めていた。

この辺りの写真や映像を見ると本当に肌荒れが酷い。

精神面が喉に、声帯に与える影響は計り知れないものがあるらしく、それだけで声が出せなくなる人すらいるとの事。

2ndアルバムの制作の中で徐々に、でも確実に永谷との音楽の向かいたい方向性が違い、関係をこじらせていったのは明白。

そんな時の精神面がお互い良いわけもなく、これも喉の悪化に拍車をかけたかも知れないと思うと正直やるせない。

永谷ももの凄い大変だったろうなって、今なら個人個人考えは違うんだし当たり前の事なんだから笑って話せば良いことなのにって思うけど・・・若過ぎたのかなぁ?

それに加えて、声帯結節というちょっと声がガラガラと嗄れる感じの症状が出ていたのに、それでも喉を酷使したせいで声帯にタコが出来てしまった。(ポリープではない)

精神面も身体面も良くなかった。

アナタも長時間歩くと足にタコが出来るでしょう?

声帯も使い過ぎると、酷使し過ぎるとタコになるんです。

そうなると、声帯に隙間ができてしまい(正常ならピッタリくっつくのが声帯です)、そこから息が漏れる。

まるで二つの音を同時に出してるような(しかもディスコード)ダブルノートという現象まで起きしまう。

これが思うように声が出ない、思うようなキーで安定しない原因に。

この年の夏にはツアーも決まっていて、その日程も会場も全て決まっていましたし、間があくのを良しとしない制作方針だった為にそれでも活動は続いていて・・・。

しかし、最終的には事務所の社長も交え、病院の担当医の意見を聞きに行き、その結果やはりと言うべきかドクターストップでツアーの日程は白紙に。

しかも声帯を切る手術もあり得るというところまで話は進んで。

「手術をしたほうが短期間で仕事に復帰出来るだろうが、今までと確実に声は変わる」という医者の発言にどうしても俺は首を縦に振れない。

「もう一つは入院してもらい、毎日様子をみつつ最低でも2ヶ月仕事をしない」と。

事務所の社長も手術をしろとは言わず、「だったら2ヶ月休め」という処置がなされた。

移り変わりの激しいこの世界で2ヶ月まったく動かないというだけでどれだけのリスクがあっただろうか。

それでも休む事を選択した社長に感謝した。

その時の俺達は有難い事にレーベル側から「CDをリリースしましょう」と言ってもらえる立場にいた。

「出したいです」って言っても出せない事だって沢山あるのに、本当に恵まれていた。

だったら手術前にもう1枚シングルを制作しておいてリリースの隙間をなるべくあけないようにしておきたいと俺も考え、発売は11月予定だったが、夏前には制作が終了していた。

永谷が提示してきた世界観やメロは、元気いっぱいなSURFACEからはかけ離れたとても切ないものだった。

俺の声帯の事が影響していたのかは分からないが、3rdアルバムに向けての一発目のシングルとなる今作はそんな空気が漂ってた。

↑の話を踏まえた上で「ボクハミタサレル」の歌詞を見ると、声帯の事が少なからず、いや相当影響しているのが分かる。

「無性に独りが怖く」

「二人でいる喜びを知ったから」

「君がいる寂しさと 君がいない淋しさ」

サビの歌詞の矛盾に痛みすら覚えます。

カップリングは俺の喉に負担がかからないように永谷が一人でリミックスを作ってくれた。

「ゴーイング my 上へ」と同じ流れですね。

そしてレコーディングを終え、俺は入院した。

約2週間点滴を投与(ステロイド等)をして、現状から良くなる事がないなら、その時は声帯を切る事も視野にいれての入院。

「ワタシは現在喋れません」みたいなボードを首から下げ、筆談をする日々。

薬の副作用は凄まじいものがあり、体が拒絶するというか毎日注射を打たれた瞬間に体に走るあの感覚は今でも覚えています。(表現出来ない)

そしてなんと副作用で退院するまでに5キロ以上太りました。

2週間でですよ!?

でも退院したという事は、そういう事です。

切らないでも治せるだろうという所まで声帯がきてくれたんです。

やったな貴様!声帯この野郎!

入院中と同じように喋らないという事を一番大事に(咳き込むのもNG)、自宅療養の生活。

ここまで書いて見直したらなんだか「ボクハミタサレル」の話と言うより声帯秘話みたいになってしまい申し訳ない。

PVでは病院のようなシチュエーション。

これ偶然なの?

どうなの?

病棟みたいだよねどうみても。

しかも精神的なほうで入院してるというか抜け殻のような俺。

「床が冷たくて気持ちいい~」ってやってるわけじゃないよねこの人。

ロン毛の眼鏡は調教師ですか?医者ですか?

途中で音がバッツリ切れてそんな調教師らしき人から「オマエハミタサレテルノカ?」ってセリフ。

その言葉をキッカケに溢れる感情が抑えられなくなる俺。

ガラス玉で膝痛めないように計算して座りこんだのが印象に残ってる。

あのガラス玉は心を表していたのだろうか?

毎回だけど、PVの撮影前に絵コンテや、監督の思いの全部を聞く事はしない。

あくまでその監督の世界を尊重する為に。

じゃなきゃ監督いらなくない?

だから実は俺自身「このPVでは何を表しているのか?」と皆と同じ視点で見る事が多々ある。

その結果、俺の中での永谷の役は調教師とした。

ムチ持ってたらパーフェクト。

廃墟ビルの2階での撮影だったけど、何を思ったか無駄に3階に上った永谷が「このビルやばい」って言いながら降りてきたのが撮影終わるまで永遠頭の中でループ。

余計な恐怖のお裾分けくれてんじゃねえよ!!

マジこええよ!!

「人がいた!人がいた!」とかやめろよ!!

是非そんなビクビクしながら撮影した「ボクハミタサレル」のPVもチェックして欲しいのですが、前日の「ゴーイング my 上へ」からユニバーサルチャンネルにてPVは配信されてないという事件。

今現在その先にリリースされたPVが配信されてる事を考えると、じきにアップされるんじゃないかな?って思うのですが。

なので、無事にアップされたアカツキには「ゴーイング my 上へ」のイカーや「ボクハミタサレル」の床が気持ち良い!って俺を見てください(笑)。

そして、実はこの「ボクハミタサレル」にはもう一つアナザーPVが存在するのです。

持ってる人いるのかなぁ?レアですよレア!!

その年の冬。

夏に一度白紙に戻したツアーを行った。(やったー!)

このツアーのスタートで現在のマネージャーS氏と初対面。

年齢が近い事もあり、聞いてる音楽等も近くそれほど時間もかからずに良い関係が築けたんじゃないかな?

いや、他のマネージャーも年齢が近かったし、良い関係が築けなかったってわけじゃないですよ(笑)。

SURFACEとしては一番大きな会場にあたる国際フォーラムまで10本ほどの最初で最後のホールツアー。

1部、2部みたいな構成で、幕が一度しまり2部のスタートは「ボクハミタサレル」から。

とても大事な部分で演奏された曲でした。

DVDがリリースされてるツアーなので中古等探してもらえば見れるかも(笑)。

完全に治ったわけじゃない声帯を酷使すればまたあの日々に逆戻りする為、不安と戦っていたツアーだった。

国際フォーラムまでをどうにか乗り越えた時、嬉しさでも悲しみでもない涙が流れた。

感動して泣いてると思っていたお客さんには申し訳ないけど、そういういった類の涙じゃなかった。

誰にも理解してもらえない孤独な痛みからの、絶望からの解放とでも言えばいいか。

いや、かっこつけすぎたか。

ではまた明日。





Last Attraction/SURFACE


2010.04.28 Release!!
UMCK-1350/1351
¥3,800(tax in)
[初回生産分]解散ライブ先行予約案内封入

<購入者先着特典:ポストカード>
※先着特典となります。数に限りがございますのでお早めにご予約ください。
※一部CDショップ、ECサイトでは特典がつかない場合がございます。
ご予約、ご購入の際は予めご確認をお願い致します。


♪SURFACE解散ライブ♪
「Last Attraction」
■日程:2010年6月13日(日)
■会場:東京国際フォーラム・ホールA
■時間:OPEN 16:30 / START 17:30
■席種・チケット代:全席指定 ¥5,800(tax in)
■チケット一般発売日:2010年5月8日(土)
■お問い合わせ■
VINTAGE ROCK 03-5486-1099(平日12:00~17:00)


♪着うた(R)、着うたフル(R)配信中♪
レコチョクmusic.jpdwango他にて名曲を配信中。

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