読み応えのないライナーノーツなら最初から書かなければ良い!

そんな事をルールに、気合い入れて書いた初日。

いかがでしたか?

ただ、人の記憶力には良い意味で忘れていく機能がついていて、何か大きなキッカケ、事件がないと完全に真っ白になってしまう事もあります。

「一昨日の夜に食べたものは?」って聞かれたら俺は記憶さかのぼるのに10秒ぐらいかかりますよ・・・。(オッサン言うな)

例えば、やはりデビューと言うのは俺にとってとても大きい事だったので鮮明に覚えているし、残念ながら今年の6月13日で解散してしまうという事件は一生死ぬまで忘れないでしょう。

そういった大きな転機が無くたってリリースは続いていったわけで、ホント記憶って曖昧だから、下手すると勝手に忘れかけてた部分を「こうだった」と上書きしてしまい、真実と若干ズレが生じてしまったり。

そういった脳内で嘘を真実にしてしまう事だってあると思います。

思いますじゃないな、絶対にあります。

自分の都合の良いようにね。

SURFACEは二人組みです。

ですが、このライナーノーツは椎名慶治個人の小さい脳味噌の中で、必死に思い出して書いてる文章であり、永谷喬夫が同じようにライナーノーツを書いたとしたらきっとそこには感情のズレ、温度差、下手すると全然そんな風に思っていなかった!というもう一つの答えがあるかも知れません。

何が言いたいかと言えば、あくまでこれは椎名慶治の視点なんだと、ここに書かれている事が全てではないと言う事を改めて知ってもらった上で、楽しんでもらえたら嬉しいなって。

勿論永谷喬夫にも「あの時の椎名慶治はこんな事を思っていたんだ」と読んでもらえたら良いよね(笑)。

さぁ~て、2日目はっじまっるよ~!!





「ジレンマ」

デビューシングルとして最初に候補にあがった曲。

1998年5月27日に「それじゃあバイバイ」でデビューする遥か前、それこそ1年以上前は「ジレンマ」でデビューすると疑わなかった。

それは俺個人の感情ではなく、間違いなく支えてくれたチーム全体がその方向で動いていた。

そして掴みかけていた。

が、紆余曲折、プロの世界の洗礼をいきなり浴びた。

タイアップ無しでデビューをさせるという考えはチームには無かった。

俺達二人の未来の為にも、華々しいデビューを飾らしてやりたいという思いでチームは動いてくれた。

勿論それに答えたかった。

先程も述べたように掴みかけていた。

もう指の先に触れていた。

それがちゃぶ台をひっくり返したように全て駄目になった。

ハッキリ書けないがそんな事件がデビューより遥か以前に巻き起こっていたのでR。



さて、皆さんが耳にしたことがあるであろう「ジレンマ」は実は大幅なアレンジを施したもの。

幾つかの形があり、歌詞も大幅に変更された。

武部さんともデモテープ作りの中で2回ほど形の違う「ジレンマ」を制作してるし、セカンドシングルに決定してからも更に直してるので、実は結構大変だった曲。

初レコーディングをしたのは「キレイゴト」と言う鼻血を出した曲だけど、その時には既に第一形態の「ジレンマ」もあった。

その時はデタラメな歌詞で歌っているデモしか無く、そこから更に時を経て第二形態の「ジレンマ」が誕生する。

世間を斜に構えて見てるような、歌詞がこの時の「ジレンマ」の歌詞で(笑)。

作詞は野口圭。

歌詞の一部を抜粋すると、「コチラ今年の流行ですなんて 言われりゃ直ぐに飛びついてあさる」と、ちょっとダークになりそうな切り口で、ここから更にダークな言葉が飛び交う歌詞に仕上がっている。

要約すると、「俺はいたって普通の人間で、過去の歴史の上に立って生きている、言わば時代が生み出したコピーロボットみてえなもんさ。お前がオリジナルだって言うなら羨ましいなぁって心から思うぜベイベー」って言う歌詞(笑)。(わかりづれえし、多分若干語弊がある)

まぁ、そういう言葉を歌う事に抵抗はないけど、シングルにするにあたり会社からは反対を受けた。(まぁ前向きさがまったくなかったしなぁ)

そんな理由からセカンドシングルにするにあたり、歌詞を俺が全部書き直す事に・・・。

全部歌詞を直すと言うのはかなりの体力を使うもの。

それこそゼロから歌詞を書くより難しい。

何故かと言うと、一度完成していた歌詞が頭をよぎってしまうから。

完全に雑念との戦い。

振り切れるのかどうかで歌詞の仕上がりは変わってくる。

今思えば、マイナーチェンジではなく、完全に別の世界観で歌詞を書き直した曲って「ジレンマ」しかないや・・・。

実体験を元にした歌詞は素直で、それでいて甘酸っぱい、ってかしょっぱいよ!!

勇気だせよ俺!!みたいな歌詞に仕上がりました(笑)。

完全に第二形態の歌詞を振り切った。

でもマジ中学生レベルな甘酸っぱさが漂っている歌詞で、でも意外とこんな人多かったみたい?

リリースした後の反響は「アタシも!」「僕も!」「オイラも!」「ワシもじゃ!」「アチキもだよ!」とかなり共感を受けました。

皆も勇気だせよ(笑)!!

第一形態の頃の「ジレンマ」はアコギメインの爽やか路線のアレンジ。

で、第二形態でデジロック(もう今はそう言わない時代ですかね)みたいになって・・・。

皆さんの知っている完全体フリーザよろしくな第三形態「ジレンマ」になったわけです。

原型留めてないよねアレンジも(笑)。

第二形態のバージョンなら俺持ってるけど聞いてみる(笑)?

配信とかしたら結構儲かるんじゃ・・・?

うへ・・うへへへ・・・。(やらしいわ)

レコーディングのエピソードで一つマニアックなの思い出した。

えっと間奏部分の最後。

それが終わると「ほ~んのわずかなぁ~♪」って最後のサビに入る手前、直前のスネア一箇所おもいっきりリムに当たったミスショットだよねこれ。

スネアの音じゃないよねこれ。

リムに当たってカン!って言ってるよねこれ。

気になるんだけど茂野!!なにこれ!!ミスショットでしょこれ!!

一発音出てないよ!!

録り直して!!(ぇー!)

あ、因みに茂野ってドラマーは高校時代?からの永谷の友達です。

1stツアーも一緒に回ったし、1stALBUMはほとんど彼が叩いてくれてます。

元気なのかなぁ?

録り直せ!(まだいうか)

皆さんもヘッドフォンでその部分聞いてみると分かるかもよ。

そして2ndにして早くもギターソロという一番ギタリストが目立てる部分を排除したアレンジ。

永谷喬夫のギターに対するスタンスってこの時から変わってない。

前に前に!俺が俺が!っていうのが俺は本来ギタリストの生まれ持った本能というか、DNAだと思っていた。

ギタリストってボーカルより目立ちたい!モテたい!だからもっとギターを弾く!って生き物だとばかり・・・。(失礼な)

だけど彼はかたくなに前に出る事を嫌い、必要なら弾く、必要ないならギターレスな曲でも構わないという、曲に本当に必要最低限のギター以外求めていなかった。

「ギターはバッキング」の一つという概念。

二人組みなのに(笑)。

これって、曲をトータルで考えているからこそ。

その姿はユニット、二人組みのギタリストというより、「椎名慶治をどう見せようか?メロディーと歌詞が一番伝わる形は?」という部分を前に押し出しているように感じるし、ディレクション、プロデュース、この時からそういった気質の持ち主だったね。

武部さんの影響も多聞にあったんだろうねぇ。

すげぇなぁ武部さん・・・。

忘れもしない1998年8月25日「ジレンマ」発売の前日、SURFACEって名前を表に出して初めておこなった原宿RUIDOでのライブ。

タイバンライブだったんだけど、すっごいお客さんの数で緊張したなぁ。

狭い小屋で250人ぐらいしか入らない場所だったけど、もう身動き出来ないぐらいに人がいたし。

なにより人数よりも客席とステージの高さにそれほど差がなく、手を伸ばせば俺の股間が余裕で触れる距離だった事で更に緊張。

股間死守!

SURFACEを目当てで来てくれた人が多かったって他のバンドの子達に言われて「そうなの?」って会話したのも覚えてるなぁ。

他のバンドは今回に限らず一緒にライブやる事が多く、その時はこんなに人が集まらないって。

ありがたい情報をくれたけど、内心どう思ってたんだろ・・・(笑)。

当たり前だけど、持ち歌少なかったし、「それじゃあバイバイ」と「ジレンマ」、「ひとつになっちゃえ」、「FACE TO FACE」に歌詞違いの「Tell me」。

こんなセットリストだっけ?(問うな)

「空っぽの気持ち」はやったっけ?(だから問うな)

発売前日にフライングゲットしたお客さんが「ジレンマ」のCDを振ってる姿を思い出しました。

それ振られてもどうしていいものか!!

オールスタンディングで物を振ると周りの迷惑になるから下げて!下げて!

その「ジレンマ」下げて!

ジャケットを久々に引っ張り出したけど痩せてはいるものの俺はもう俺って分かりますよね。

面影がバッチリありました。

色白で、奥二重で、むくんでて、ナルシスト。

それでも「それじゃあバイバイ」みたいにデコッパチなのにこっちはなかなかイケメンだと思います!(ぇ?)

永谷も面影・・・ある・・・よね?

眉毛あたりに・・・。

この撮影でスタイリストの冬さんと出会い、今まで沢山の作品を一緒に作りあげてきました。

ファミマグッズとか知ってる?

冬さんと一緒に、財布とかウォレットチェーンとかキーホルダーやら、ポーチまで色々作ったんだぜ。

財布なんていまだに永谷も俺も使ってるぐらいですからね。

本当に良い物をそれなりに良い値段で売る。

ツアーグッズとかじゃとてもじゃないけど売りに出せないような高級なものを作るって事がテーマ。

でもなかなか良い感じに売れるんだってさ!

売れるんだったらまた一緒になんか作りたいですね冬さん!(やらしいわ)

あ、それとラストライブのスタイリストも冬さんにお願いしたいんですけどSマネージャー!(ここで言うな)

そして「ジレンマ」のPVは何処だっけ?撮影場所忘れちゃったなぁ。

都内じゃなくて、ちょっと離れたハウススタジオの地下だった気がするんだけど・・・違う?

地下と言う事もあり、すっごいカビ臭い撮影だった気がします。

カメラのほうがなにやらデカイ装置を取り付けられていて、グルングルン360℃回るので、完成品のPVを見てたら首をすっごい斜めにしてテレビの画面を見てたのを思い出しました(笑)。

絶対やった人いるでしょ?

オープニングに月とか出てましたけど、歌詞とはまったくリンクしないですよね。

なんで満月なんでしょうか?

満月なら告白出来る!みたいな?いやないか・・・。

何故ソファーに座ってカッコつけてるんでしょうか?

ソファーに座ってカッコつければ告白できる!みたいな?いやないか・・・。

しかも俺の髪の毛若干青いよねこのPV。

これ、なんかスプレーで色青くしてた気がする。

青かよ!!

髪の毛青ければ告白でき・・・。(もうええわ)

あのPVで茂野(ドラム)がドレッドヘアーのカツラつけられてますけど、正直今の永谷につけてみたいです・・・。

イマイチ何を表現してるのか分からない事って沢山ありますね!(あ、無理矢理まとめにはいったコイツ)

そんな首を斜めにしてしまいそうな「ジレンマ」のPVはコチラで見れますよ。

ではまた明日。



Last Attraction/SURFACE


2010.04.28 Release!!
UMCK-1350/1351
¥3,800(tax in)
[初回生産分]解散ライブ先行予約案内封入

<購入者先着特典:ポストカード>
※先着特典となります。数に限りがございますのでお早めにご予約ください。
※一部CDショップ、ECサイトでは特典がつかない場合がございます。
ご予約、ご購入の際は予めご確認をお願い致します。


♪SURFACE解散ライブ♪
「Last Attraction」
■日程:2010年6月13日(日)
■会場:東京国際フォーラム・ホールA
■時間:OPEN 16:30 / START 17:30
■席種・チケット代:全席指定 ¥5,800(tax in)
■チケット一般発売日:2010年5月8日(土)
■お問い合わせ■
VINTAGE ROCK 03-5486-1099(平日12:00~17:00)


♪着うた(R)、着うたフル(R)配信中♪
レコチョクmusic.jpdwango他にて名曲を配信中。

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