第124回 IPU会議に参加して ②
【4月16日】 本会議
世界119の国・地域の国会議員が集まり、それぞれの参加国の代表が演説を致しました。国によってかなり問題意識が異なることを感じました。本会議に平行して、各委員会も開催。バイ会談も各国と積極的に開催を致しました。最初に行ったバイ会談は、フランスです。フランスは電力の8割を原子力に依存する国です。今回の原発問題について、協力して一刻も早い解決に向け、取り組むことを確認しました。フランスにおいても、原発事故がこれ以上拡大すると、自国も大きな影響があるので、とても気になっている様子がわかりました。今回の事故を教訓として、世界一、安全・安心なエネルギー政策の遂行が、わが国の使命だと認識しました。
【4月17日】 第2委員会で発言
今日は、私が所属する第2委員会が開催されました。「天然資源、農業生産及び人口動態変化の管理を通じた持続可能な開発の確保における議会の役割」を主題として、活発な討議が行われました。私は、水産資源を取り上げ、現在、新興国の経済発展によって世界の食用水産物供給量が年々増加し、水産資源の枯渇が問題となっていることを指摘して、水産資源の管理に当たっては、適正な量の利用及び高度な技術に基づく養殖生産の増大が重要である旨の提言を行いました。また、決議案の中に水産資源の管理の重要性を含める修正案を提出したところ、私の提案が認められました。今日は、カンボジア、韓国、メキシコ、中国、オーストラリア、ロシアの代表と個別会談をしました。やはり、冒頭、東日本大震災の話題から始まり、友好的な話し合いになるものの、その後は、自国の利害を追求する発言が目立ちました。我々日本も、自分たちの主張をハッキリと言うことが大切だと感じました。
【4月18日】 パナマ運河視察
今日の会議は役員会議のみです。よって、一日かけて、パナマ運河を視察しました。パナマ運河が、この国とってはかりしれない影響があることがわかりました。また、世界の物流にも大変大きな影響力をもっています。日本も、アメリカ・中国・チリに次ぐ第4位の利用国です。パナマ運河は、太平洋と大西洋を6つの閘門(約80km、高低差26m)を通過することで結んでいます。第1・第2ルートは、奥行き300m、幅33m、深さ12mの船舶が運行可能です。この運河の通過には、2年前から予約をしているようです。通行料は船舶の大きさによって異なりますが、1000~2000万円程度かかります。一日平均約40隻の船舶が通過します。高額のように思えますが、ここを通ることによって、10日前後短縮することができること、燃料費や人件費などの費目の経費縮小が可能です。したがって、利用価値が高いようです。ちょうと私が視察した時には、大型客船が通過中でした。世界のグローバル化に伴い、通行船舶の数が増加した為、第1、第2レーンに続き、第3レーンの建設に取り組んでいます。第3レーンの建設は、総事業費52億5,000万ドル、全体工期2007年~2014年の下、現在進行しています。日本はJBICを通じて、8億ドル(15%)を拠出しています。2014年の完成に向け、今後のパナマ運河の役割が、これ以上に一層重要になってくると思います。
小見山よしはる公式サイト http://www.komiyama.to