一昨日、サッカーのヨーロッパ最強国を決める4年に1度の戦い、UEFA EURO(UEFAヨーロッパ選手権)が開幕した。

 

日本ではこれに関してちょっとした問題が起こっていた。その問題とは、日本でそのEUROを放送するテレビ局、ネットサービスが一つもないということである。つまり、日本では、誰もその大会を見ることができないということである。以前までは、WOWOWが毎回放映権を獲得していたようであるが、今回は大会1ヶ月前になっても放送予定が告知されることはなく、日本のサッカーファンは不安に駆られていた。

 

結局は、WOWOWが会員向けに、そしてAbema TVが無料配信をすることが、大会一週間前に発表され、なんとか難を逃れる形となった。

 

今回はEUROでの事例であったが、実は似たような問題が、日本の代表チームが出場する大会でも起きていた。

 

例えば、男子サッカー日本代表のワールドカップ出場権獲得がかかった大切な試合を、有料配信サービスの会員のみが見ることができたり、女子代表が出場するワールドカップの放映がギリギリまで決まらなかったり、といったことが挙げられる。

 

私は、こうした問題は子ども達の可能性を狭めてしまう恐れがあると考える。

 

前提として、問題点は主に二つある。まず一つ目は、そもそもサッカー代表戦の試合が見られないということ。そして二つ目は、仮に見られたとしても、それは主に有料配信サービスに登録している人たちに限定されるということである。

 

特に二つ目に関して、有料サービスに入って見る人々というのは、そもそもサッカー好きであることにほぼ疑いはないだろう。つまり、あまりサッカーを見ない層には届かないという点が問題点として挙げられる。

 

これらの問題点によって、子どもたちがサッカーを見る機会というのは、どんどん少なくなっているのが昨今の現状だ。つまり、ますます自分が興味を持つかもしれないことに触れる機会が減ってるのである。しかし、

 

「なんだかサッカーの大事な試合があるらしいぞ」

 

「とりあえずテレビつけたら、なんか盛り上がってるぞ」

 

そんな軽い気持ちで見てもらい、興味を持ちうる機会を増やすことが大切である。そうすると、思った以上にのめり込んだりすることもあるだろう。さらにそこから、私も長谷川選手みたいになりたい!とか、僕も三苫選手みたいになりたい!と思って実際にサッカーを始める子どもたちもいるかもしれない。

 

今回はサッカーの例を挙げたが、他のすべてのスポーツにも当てはまるし、もちろんスポーツ以外のジャンルにも当てはまるだろう。

 

このように、子どもたちが興味を持つかもしれないことに触れる機会を増やし、彼らの可能性を広げる役割を果たせるのは、まさに地上波放送やネットでの無料放送である。

 

だから、子どもたちがたくさんの物事に触れるために、できるだけスポーツや催し物はオープンな形で放送してほしい、というのが今回言いたいことです。

 

また、金儲けのために放映権を釣り上げる各界の一連の行動にも釘を刺したい、という一個人としての願望もあります。

 

結論、Abema TVの藤田晋社長を神と崇めます。