最近、武者小路実篤作品を読み出したら、止まらなくなってしまった。「友情」「愛と死」など、どの作品も読みやすいし、内容が、ピュアでとても気持ちがいい。


今回読んだのは、人の善を高らかに表明した清々しい作品「真理先生」だ。
善人とは、自分の理想や信念に忠実な努力家の事。人生を肯定する作家の真骨頂が、この真理先生を読むとよくわかる。

主役の山谷をメインに真理先生、白雲子先生、泰山先生、馬鹿一さんの先生方と、愛子と杉子の会話の心理描写がリアルで引き込まれる。

特に、裸体のモデル・杉子の感情の起伏がなんとも言えず、愛おしい。

よく出てきた好きなフレーズは、「捨てる神あれば、拾う神あり」

元気が出る素晴らしい作品だった。爆笑