火曜日に入院と決まったと連絡がありましたので、以前頼まれていた小型のラジオを買って実家に持って行きました。

その他に準備するものはほとんどありません。
院内感染を予防する意味でパジャマやタオルなどは全部病院側が用意するとの事です。

一週間ぶりに会った父は入れ歯がありませんでした。
「お母さんが入れ歯を無くした。」と言うのでびっくりしました。
以前、Aさんからのコメントに「入れ歯を無くさないように・・。」とありましたね。

ハンドタオルに包んで寝る前に母にいつも通り洗浄剤に入れてもらうように渡した・・・と言いますが、母は受け取った覚えはないとのことです。

私はタオルだけのつもりで洗濯機に入れてしまったのかと思い、あわてて洗濯機のスィッチを切って中を調べてみましたがありませんでした。

家中を探してみるといつも椅子代わりに使っているマッサージ機の肘掛の隙間にありました。

夜中の2時ごろに父の下の世話をし、ヤレヤレとマッサージ機に腰を下ろして置いたようです。
受け取ったのを母が覚えていないのも夜中の事なので無理もないなと思いました。


昨日はもうひとつ事件がありました。

母がうめき声を上げるのでどうしたのか見てみると呼吸が苦しく、咳をしようとしたり、つばを吐き出したりしています。
背中を一生懸命さすってあげるしかやりようも無く、父もベットから身を乗り出して心配そうに「時々なるけど今日のはひどいなあ・・。」と言っていました。

落ち着いてから聞いてみるとお菓子の袋の中身をもったいないと口を大きく開けて食べようとした時に小さな破片が気管に入ったようです。
「もう懲りた・・、死ぬ思いだった。」と言って涙を拭いていましたが、一時はどうなるかと思いました。

お餅が詰まった時は掃除機で・・と聞いた事はありますが・・。


「死ぬ思い・・」と言えば・・・。
父が以前、病院へ介護タクシーのストレッチャーで往復した時に「死ぬ思いだった・・。」と姉に話しました。
狭いところに身体を固定されて1時間もガタガタ揺られているのは大変です。

入院が決まり、今までで一番長い時間車に揺られなければいけません。
姉からメールが来て「もっと良い介護タクシーは無いかしら。父さんが可愛そうだからネットで調べてみて・・。」
私は「今までの介護タクシーの会社の中でグレードの高いのがあるかもしれないから聞いてもらおうよ。」と言いました。

兄にその話をすると初めて気が付いたようです。
父はストレッチャーに乗せられるのがつらいなどという話は兄にはしなかったようです。

すぐに電話をしてくれました。
「何とかなりませんか?」と言うといつもの係りの方が「何とかしましょう。」と言ってくれたのでほっとしました。
クッションの良い敷物など用意してくれると思います。

夕方帰り際に父のつめを切り、髭の剃り残しを剃って入院の準備が出来ました。