昨日の参議院選挙。

車椅子に父を乗せて投票所に連れて行く・・・というのが、兄たちの目標だったようです。
私が実家に着いた時、父を説得している真っ最中でした。

兄がその一時間ほど前に説得した時は「無理だ、だめだ。」と言っていたとの事で、兄もあきらめかけたようですが、リハビリ関係の仕事をしている兄の息子のM君がが「おじいちゃん、けっこう足が上がりますね。なかなかこんなにはあがりませんよ。首の動きもいいですね。」などと優しく声をかけていました。
「車椅子に乗ってみましょうか?」「いい天気なので外の空気を吸ってみましょうか?」と言われてようやく父がその気になりました。
今までは寝返りも出来ず、病院へ行く時はタオルケットに包まれ、兄と義姉に外のストレッチャーまで運ばれていた父が車椅子に乗った瞬間は感激しました。

実家は玄関を出ると道路まで3段ほどの段差があり、以前、両親のために手すりをつけていただきました。

その段差を車椅子を降ろすのが大変でした。

近くの中学校の体育館へ兄が車椅子を押して入っていきました。
しばらくして私が覗いて見ると兄がゆっくり椅子に座っているので父を探すと係りの方に車椅子を押していただいていました。
立候補者の名前が見えますか?と聞かれて見えない・・・というと一覧表を持ってきてくれたそうです。

「もうすぐそちらに行きます」という姉のメールが入ってきましたので「今お父さんが投票しています」と返信して驚かせてあげました。

M君は義姉の連れ子で私は今まであまり話をした事がありませんでした。
また、父のM君に対しての気持も知っているのでとても複雑な気持でした。

M君にお世話になり、はじめて車椅子に乗り、久しぶりに外の空気を吸って・・。
父は大きな一票を投じました。