緊急事態宣言が全国に出された。ちょっと遅いような気もするが、一応これで意識が同じレベルになるだろう。既に宣言が出されていた7都府県とそれ以外の地域の意識の差がちょっと酷かったもんな。私の居住区でもコロナウイルスは確実に迫っている。市内で3例目が出た時に私は店の自主休業を決めた。あれだけ夜の盛り場に行くなとか、BARやナイトクラブに行かないようにと名指しされたら、営業している方が罪悪感さえ感じる。それに自分の身を守る意味でもあったが、自主休業は正しい判断だと思ったからであるが・・・。

ところが、同じ繁華街でも私と同じように自主休業を始めた店もあれば、普段と変わらずに営業している飲食店もある。それは個人個人の判断だから致し方が無いこともあるが、営業しなければ家賃さえ払えなくなるのは同じ、私とて同じなのだ。苦しいけど休業することに今は正義を見出さなければならない。そんな気持ちは正しく伝わるだろうと思ったが、信じられない電話がかかってきた。「マスターの店がずっと閉まっているけど、どうしたのか心配している人がいるよ」というのだ。貼り紙はちゃんとしているのに・・・。変な噂が立っていると言われて愕然。何という意識の低さか。そんなレベルの人が平気で飲食店やってたら、コロナウイルスの感染なんか防ぎようがない。昨日新たに市内で3名の感染者が出た。14日に感染が報じられた人の会社の同僚だという。クラスターになりそうな事案だ。家族は濃厚接触者として検査しているというが、子供が通う小学校は休校になるという。地域的には今までで一番近い場所で発生した感染者である。私が一番危惧していたことが現実になってきた。政府は緊急事態宣言を全国に広げた。それにより県がどのような要請を出してくるのだろう。基本的には東京都に準じるのではないだろうか。これで飲食店の営業も自粛要請が出ればスッキリする。「補償がないのにどうするんだ」という声は当然あると思うが、先ずは一人当たり10万円の給付金で凌ぐしかないのではないか。とにかく感染を防ぐことが最優先なのだから。目に見えないコロナウイルスとの戦いを甘く見てはいけない。私が自主休業をしてきたことが、やっと理解されるのではないだろうか。