下山は次なる山を目指す”新たな出発”

 

▼登山が趣味の友が言った。「山頂にたどり着いた時の喜びもいいけれど、”下山の苦しさ”を知るところに醍醐味がある」。

 

▼上りは元気いっぱいで、次第に頂上へと近づいていく楽しみもある。だが下りは違う。疲れが蓄積した状態で、足腰への負担も大きくなる。だからモチベーションの維持が難しい。「気持ちのスイッチをオンの状態に保てるか。体力以上に心の強さが試される」と。

 

▼山登りは、しばしば人の生き方に重ねられる。登頂は”夢や目標の実現”であろう。達成感は格別だが、一瞬のものでもある。すると下山は”一度の成功””いっときの栄誉”に満足しない精神であり、次なる山を目指す”新たな出発”ともいえる。

 

▼山の向うには、また山がある。その山を常に見据え、安逸(あんいつ)を良しとしない挑戦者でありたい。日に日に新たに喜びを味わえる人生を歩むためにも。(之)

 

ー2018年5月28日(月曜日)の新聞よりー