同心・玉井広之進

 

◆この夜。

 藤代へ急行した与力・小林金弥からの第一報が同心・玉井広之進によって役宅へ届けられた。

 玉井は騎乗である。さすがの密偵たちも馬へ乗ることだけは、

ままならぬ・・・・・」

 のである。

 小林金弥は、

「この上は、はっきりと、こちらの役目を明かし、藤代の本陣にも手伝いをさせたほうがよいと存じますが、いかがなものでありましょうか?」

 と、玉井同心に伝言をもたせてよこしたのである。

(十五)特別長篇 雲竜剣 流れ星