志を背負い無理難題に立ち向かう
幕末の長州藩を軸に、激動の時代を描いたNHK大河ドラマ「花燃ゆ」もいよいよ終盤へ。時は明治の世へと移り変わっていく。
「『歴史劇』が『現代に通じる近代』に変化するときです。和装から洋装になり、ついこの間まで刀を差して、『殿様!』と言っていた人が生糸を海外に輸出しようとするなど人も国もガラッと変わり、今の日本に近づく。大政奉還で終わり、ではなくて、そこからが面白いのです」と大沢たかお(47)は言う。
小田村伊之助(大沢たかお、左)から高杉晋作の病状を聞く美和(井上真央)
昨年8月のクランクイン以来、約1年にわたり小田村伊之助を演じてきた。6日放送の第36回で、伊之助は幕府との対決に向けて奔走。暗殺を危惧した長州藩主・毛利敬親の勧めで、名を楫取素彦(かとり・もとひこ)に改める。
「伊之助はいろいろな人たちの活躍を後ろから見ている立場。出演を通じて、改めて明治維新は1人や2人の力で作られたものではなく、多くの人々の思いが合わさって起きたのだ、と思いました。実生活の僕は一番前を走りたいタイプ。だからこそ、伊之助の視点は新鮮でした」
演じる際に「柱」としたのは「生き抜こうとする姿を見せてはいけない」ということ。「伊之助は目の前のことに誠実に向き合い続け、結果として明治まで生き残った。たまたま神に生かされた、とも言える。そういう人物だけに、計算高いとは言われたくないですね」
本当の意味での同志
今後、舞台は群馬に移り、素彦は県令(知事)として群馬を近代化する使命を与えられる。「彼は、志半ばで倒れた仲間たちの志を背負っている。だからこそ、維新後の無理難題にも立ち向かえたんじゃないかな」。後年、再婚することになるヒロイン・美和(井上真央)については「2人は要所要所でずっと一緒にいた。良い時期だけじゃなく、つらい時期で一緒だったことが多い。本当の意味での同志だと思いますね」と語る。
今後の見どころはーー。「システムを壊すのは大変だけど、新しい世界を組み立てるのも本当に大変。群馬も中央政府も、生き残った人たちが次なる”壁”にぶつかったり、誰かが責任を取らないといけなかったり。『未来が見える切なさ』もありますね。衝突もあれば、恋も、別れもある。かなり人間っぽい話になっていきますよ」。最後まで熱演を見届けたい。(本間英士)
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「花燃ゆ」はNHK綜合、日曜午後8時から。
おおさわ・たかお
・1968年3月11日生まれ。東京都出身。
・モデルを経て94年の「君といた夏」でドラマデビュー。
・95年のドラマ「星の金貨」でブレークした。
・その後、ドラマ「劇的紀行 深夜特急」や、映画「解夏(げげ)」、
映画「世界の中心で、愛をさけぶ」、ドラマ「JINー仁ー」
などに出演。
・好きな歴史上の人物は織田信長。
ーEX 2015.09.12-

