日程終えられ帰国の途へ


 53年ぶりにインドを公式訪問していた天皇、皇后両陛下は5日(日本時間6日未明)、現地の行事日程を終え、政府専用機でチェンナイ、(旧マドラス)を出発し、帰国の途に就かれる。6日午前に帰国される。


 初訪問のチェンナイでは5日午前、「ギンディー国立公園」を散策し、中学生ら歓迎の市民約250人と交流された。陛下は、緑化活動を説明する中学生の話に「環境は大切ですね、とてもね」とうなずかれた。日本語を学んでいる子供に皇后さまは「発音もとてもよくできますね」と驚かれていた。


 5日夕は滞在先のホテルで、在留邦人との茶会にご出席。これに先立つ5日午後には「タミル・ナド障害者協会」を訪ね、ロウソク製作などの職業訓練に励む障害がある生徒らに声をかけられた。



行く先々で歓迎


 11月30日からインドを公式訪問した天皇、皇后両殿下は、行く先々で温かい歓迎を受け、日印両国の交流を深められた。


 到着翌日に散策されたニューデリーのロディー庭園では、市民や在留邦人ら計約280人が出迎えた。皇后さまは歓迎した女子中学生に「カムバック センチメンタルジャーニー」と語り、53年ぶりの訪問を感慨深く表現された。


 ともに26歳だった皇太子・皇太子妃時代の1960年の前回訪問当時はご結婚2年目で、2月に皇太子さまが誕生されたばかりだった。今回も当時と同じく歓迎式典で21発の礼砲を受け、「インド独立の父」と呼ばれるマハトマ・ガンジーが暗殺された後に火葬されたニューデリーの「ラージ・ガート(ガンジー廟)」に花輪を供え、花びらをまかれた。



原爆犠牲者追悼に謝意


 2日夜に行われたプラナブ・ムカジー大統領主催の晩餐会のあいさつで、陛下は、前回訪問時に独立当時からの指導者たちと交流したことを挙げて「平和主義を理想とする国造りへの高い志に触れたことは、今日もなお私どもの中に強い印象として刻まれています」と振り返り、仏教伝来以来の日印両国の長い交流の歴史に触れられた。さらに、インド議会が毎年、日本の原爆犠牲者に追悼の意を示していることには「国を代表し、とりわけ犠牲者の遺族の心をくみ、心から感謝の意を表します」と述べられた。


 深い交流と感謝-。両陛下が53年前に植えられた日本大使公邸の菩提樹は、お二人が深められた日印両国の友好を象徴するように、高さ15㍍超にまで大きく成長していた。


ーEX 2013.12.06-