未来に続くアンデルセンの魂
4月2日は「国際子どもの本の日」
「裸の王様」「みにくいアヒルの子」「マッチ売りの少女」・・・・・。誰もが記憶にあるこの物語の作者は、デンマークの作家・アンデルセンだ。彼の物語の特徴とは何であろうか。
童話というと「赤ずきん」や「シンデレラ」などのグリム童話をまず浮かべる方も多いだろう。作者であるグリム兄弟は、ドイツ中を歩き回り、さまざまな民話を収集し、物語をつむいでいった。だがアンデルセンの作品は、ほとんどが彼自身の創作によるもの。だからこそ彼の物語には、彼自身の人生が大きく出ている。例えば、助けた王子に恋するが報われることなく天国へ昇っていった「人魚姫」は、失恋を繰り返し、結果的に生涯を独り身で過ごすこととなった自らが投影されているといわれている。
グリム童話は時代によって民話の書き換えを行い、徐々に子どものための物語を作っていった。だからこそ現代のものは、幸福な物語が際立つ。だがアンデルセンが残したおよそ150の話には、悲恋もあり、冒険譚(たん)もあり、滑稽話もある。もちろんハッピーエンドも。だからこその作品群は、読者の心をさまざまな方向に揺り動かすのだ。
1967年、国際児童図書評議会は、アンデルセンの誕生日である4月2日を「国際子どもの本の日」として定めた。以来この日には、世界中の子どもたちに本の素晴らしさ、物語のおもしろさを伝えるため、活動イベントを行ってきている。もちろん日本でも同様だ。アンデルセンが没してから130年以上の時を経てもなお、彼の魂は新しい子どもたちへ伝え続けられている。
ークラブツーリズム 旅の友 4月号からー