こんにちわ。今日から9月ですね。 | 吉田建築工房株式会社 yoshiboブログ

こんにちわ。今日から9月ですね。

こんにちわ今日から9月に入りました。

現在進めておりますお寺の本堂の小屋組の仕事を一部紹介致します。

今使っている木材は天井裏になる部分で完成すると何も外からは見えません。

屋根を造るに際して、大広間なので柱があまり建てない部分、屋根を支える為に大きな梁や横架材を数多く使います。これは和組みと言って日本古来の伝統的な技法で在来軸組工法と言います。

出来るだけ釘や金物を使用しないで仕口や継手によって木の癖を組みます。一般的にあまり見る事の出来ない又、聞きなれない用語など有りますが、今日は私共の仕事の流れについて少しご説明致します。社寺建築は一般住宅に比べると大きな木材を使用致します。特に重要視する事は、最低でも300年以上その建物が厳然と建ち続ける様に企画、立案、設計の段階からお施主様の要望を取り入れ考慮し計画を進めていきます。

その中で、特に木材の選定及び構造並びに木材の大きさは大変重要になってきます。その上で設計が決定すると木材は樹齢300年以上の物を使用します。これは、木材の種類や使い方によっても多少異なりますが、その木の樹齢が多ければ多い程建物となったのち、その木は樹齢以上建ち続けます。

建築用材には、一般的に桧、杉、欅、楠、松、桧葉と言った木材を多く使います。又、1本1本癖が違います。山に生えてる時、山の中腹より頂上に生えてる木は構造材として使い、中腹より谷に生えてる木は主に構造材ひ使用します。

昔は、棟梁が山に入り立木を見ながら使用する場所ごとに木材を決めて設計から施工まで一貫して行っていました。しかし現在では社寺建築を問わず一般住宅においても図面は設計事務所、木材は製作所や木材市場で材料を調達して、特に一般住宅ではプレカットといった機械加工で作り、組立てより造作にいたるまで既製品を大工職方が取付けています。その為、原寸や墨付けやカンナ掛といった手仕事が段々と出来る人が居なくなっています。又、一般住宅においては木材は35年から50年の物を使用していますが、30年位で解体し次の世代に建て替えてしまう。この様な事が当たり前の様に毎日行われています。私達建築家として大変残念でなりません。

ヨーロッパは石の文化、日本は木の文化と言われます。

しかし日本は木材を世界で一番使用している国ですが、一番使い捨てをしている国でもあります。

樹齢50年の木を切って製品にして家を建てれば少なくとも50年以上は持たせてやらないと木に対しても可愛そうです。又、地球環境の温暖化になります。人の安らぎの場又、家族だんらんの場でもあり人生のライフスタイルの大半をその家で私達は過しているのです。

私達は今までさまざまなお客様の住まい作りをお手伝いしてきました。「家づくり」はまさに「夢づくり」です。ですからなおさらの事もっと家を大切に長く支えて行きたいと考えます。