「いい試合だった」は、もうたくさん!



20日、FIFAコンフェデレーションズカップ2013 第2節の日本対イタリアの一戦が行われました。現地独特の蒸し暑さと時折降る激しいスコールに両チーム苛まれたものの、先にゲームをリードしたのは日本でした。トーナメントに進むには勝利しかない日本は開始直後から積極的にボールを回しイタリアを相手陣内に閉じ込めました。



本田のPKと香川の素晴らしい反転ボレーで、あのイタリアを相手に2点リードというこの上ない展開で前半を折り返した日本。この時点で日本の金星を期待された方も相当いらっしゃったのではないでしょうか。



ところが、このまま後半も!と思った矢先、あっさりと足元をすくわれ日本は逆転を許してしまいました。特にDF吉田のミスから喫したDF内田のオウンゴールは今後このレベルでは決してしてはいけないミスです。本人たちのコメントからも反省の色はうかがえますが、あの手のミスを、イタリアやブラジルなど強豪国相手にしないということも一つの難しさです。集中を切らさないというのもいうのは簡単ですがそれをこの舞台で実践するにはやはりそれ相当の経験値も必要となってくるでしょう。



その後、FW岡崎の素晴らしいヘディングゴールなどで試合を終始圧倒、疲労の色の見えるイタリア相手にボールを回し続けるというまさに夢のような時間帯もありましたが、ほんの一瞬の隙を見逃さなかったイタリアが日本にとどめの4点目を突き刺し試合は終了しました。3-4で勝利したイタリアは2連勝で決勝トーナメント進出を決めました。



得るものは大きかった。悔しさの残る敗戦だった。勝てる試合だった。内容が悪くても勝ちきるイタリアの地力が日本に勝った。



などなど、様々な分析やコメントが各報道機関やインターネットを通じて出回っていますが、一つ確実なことは、日本がこの試合で負けたという純然たる事実です。いい試合をしたって勝てるとは限らないし悪い内容でも勝つチームは勝つ。日本は今、強豪と戦う力は持ち合わせていても、その強豪に勝つ力はまだまだ足りないということです。



試合後のコメントでイタリア代表選手やイタリアのメディアをはじめ各方面から日本を称賛する声がいくつも挙がっていますが、それよりも彼らが日本に敗れ悔しがり言い訳をし、批判や議論の飛び交う報道を是非見てみたかったです。正直もっともっと苦しくて圧倒的に何もさせてもらえないような試合になるかと思っていたこともあり、今日の日本には本当に驚きました。だからこそ、こうした相手に公式戦で、本気で戦う場で勝利するチャンスを逃したことが本当に悔しくてなりません。



来年の本大会ではこうした試合で勝利を収める日本を見せてほしいです。