ZOOM G3を使っていて今さら思いました。
G3にはキャビネットシミュレーターが入っています。今までは使い方を間違っていました。
アンプシミュレーターの設定の中にキャビネットシミュレーターがあります。これはアンプの大きさとオープンバックやクローズバックなどの箱鳴りやスピーカーの口径や出力帯域などをシミュレートしています。これをOFFにするとキャビネットシミュレーターがオフになり、プリアンプから直接ミキサーなどに接続した音になります。
キャビネットシミュレーターで音がかなり変わるので、EQと同じ様な感覚で使っていました。しかし、私の音出し環境は「ギターアンプから音を出す」ので、キャビネットシミュレーターの音をアンプのキャビネットから出力している状態でした。
ギターアンプのキャビネットは、ギターに特化したスピーカーを使い、ギターの音が聞きやすくなるようにチューニングされています。一般のオーディオスピーカーやライブハウスのメインアンプは、概ね全ての帯域を綺麗に鳴らすようにチューニングされています。
なので、家でアンプシミュレーターを使ってフェンダーChampion600で鳴らして音を作り、いざスタジオなライブハウスで音を出すと「家と全く違う音」になってしまうのでした…当然です。スピーカーの数や性能が違うから出る音が違うのです。なので毎回G3のエフェクターのEQをいじると言う非効率的な作業をしていました…
G3には「アウトプット選択」と言う機能もついています。これはアウトプットから何に接続するか?を選び、その出力に合わせたチューニングが行われるセクションです。
チューニングされない「DIRECT」やギターアンプのプリアンプを経由する「FRONT」とプリアンプをパスしパワーアンプのみを使うリターン接続用の「POWER AMP」があり、それぞれ「COMBO」と「STACK」が選べます。
私はこれらの出力のチューニングや接続のチューニングを理解していなかったので、間違った解釈をしていました…
最近はギターアンプを使わない人が増えたと言う事が理解出来ないでいましたが、今やっと理解しました…
スタジオやステージのアンプは何が設置されているかわかりません。拘りのあるスタジオや大きなステージならギターアンプを選ぶ事ができますが、多くは行き当たりばったりです。
大体はJC-120やマーシャル、フェンダーが置いてあります。JC-120はかなりの確立で使われており、出力の個体差が少ないのでエフェクターを使って音を作るギタリストは好んで使います。JCは全帯域を鳴らせるアンプなので、家で作った音があまり変化せず出力されますし、EQも大きく変化するので調整も楽です。
しかし真空管スピーカーは面倒です…マーシャルやフェンダーと言ったアンプの違いは勿論、アンプ毎の個体差やスピーカーの口径や数が違うので、家で作った音が毎回違う音になってしまいます…真空管アンプはEQの可変幅も少ないものが多いし、リターン刺ししてもパワーアンプの癖もあります。
だからアンプシミュレーターを使ってミキサーに直接入力して音を出すんですね。メインアンプなら全帯域を出力するので家で作った音がそのまま出せるしEQも調整しやすい。
理解しているようで全く理解していませんでした…
私はスタジオ練習やセッション、小さいステージのライブにはG3を使うので、今年の目標は「G3を使い切る」事としようと思いました。
5月にライブがあるので、まずはそのライブでG3を最大限活用できるように学びます!