病院の実施設計が5カ月間で完了とはあまりにも短期間

 今日2月15日午前、市議会の病院特別委員会が開かれた。傍聴した市民から話を聞き、資料も見せてもらった。会議では、市の説明や資料に疑問を呈した議員もいたようだが、いつものように押し切られて、結果的には大過のない会議で終わったようだ。

 今日示されたスケジュールでは、基本設計の完了が契約の期日より1月前倒しになっている。遅れるよりは良いとの説明だったようだが、そんなに簡単に前倒しできるのか?基本設計完了後の市民や議会への協議はスケジュールには記載されていない。

 基本設計の完了後引き続いて実施設計に移り、今年10月末に完了。その後諸手続きを経て来年3月から工事着工し、令和8年11月末に完了となっている。病院の実施設計が5カ月間で完了とはあまりにも短期間である。

 

 

医療用ガス設備工事等の分離発注は意味不明 階段移設費は当初計画の2倍以上 いつまで随契を繰り返すのか?

 契約の見直しについては、「原契約の変更と分離発注の併用」の標題で多くの資料をもって説明されているが、意味がとりがたい。なかでも、医療用ガス設備工事等を分離発注するとしているが、設計施工一括発注で入札告示したものを、いまさら分離発注することの合理性がまったく分からない。

 それと、要求水準書策定業務で終わったはずの株式会社プラスPMがまだかかわっていることも不可解。業務は落札企業体に移っているのではないか?いつまで随契を繰り返すのか?どこからいくらのお金が出ているのか?あまりにも異常事態。

 

 また、契約の変更についても業者から得た数値をもとに理屈をひねり回したような説明がなされているが、市長側の身勝手な理屈としかうつらない。

 さらに、階段についても今年の4月から移設工事に入るスケジュールになっている。工事費が、昨年市が示していた金額の2倍以上の約1億3千万円超。なぜ1年遅らせたのか?

国スポ・障スポのプレ大会の間を縫って安全確実に工事ができるのか?

 

 

キーワードは令和8年度開院、85億円、120億円 身の丈はどこへ吹っ飛んだのか? 体育館病院開院の確証はまだ示されてない

 資料は大部で一見精緻に見えるが、このように本質的な疑問点や穴が多くある。それよりも、全体的な印象、あるいはキーワードは、令和8年度開院、85億円、120億円ではないかと見えてきた。いずれも辻褄合わせの目標値。

 まず、令和8年度開院は昨年元日の市広報で掲げたので引き下がれない。何が何でもと、令和8年度開院を前提にしたスケージュールをひねくり回しているのではないか?

 

 また、85億円は栢木市長が止めた駅前Aブロック病院の工事費、そして120億円はその病院の総事業費。栢木市長は、対抗意識からなのか、見かけの数値にこだわっているとのこと。昨年11月の契約の時も、85億円を超えるのを避けるために、機械設備工事費全額を急遽抜いたのだという話が伝わっていた。

 

 今日の資料を見ると、体育館病院の工事費だけで120億円近くになる。ただし、これは病院の工事費であって総事業費ではない。階段移設はじめ外構工事費を含めた総事業費は未定である。少なくとも、土地代を含めた駅前Aブロック病院の総事業費120億円を大きく超えることは確実。身の丈はどこへ吹っ飛んだのか?そのうえ、体育館病院ができる確証はまだ示されていない。

 設計完了期限の今年の5月と10月が近づくにつれて、どのような景色が見えてくるのか?