本気・本格的な着手? 金額、工事内容、工期など重要情報の公表が必要

 情報公開制度で市民に公開された体育館病院整備の契約書。一昨日書いたように、この契約書に記載されている金額と工期では新病院はできないことは明らかになった。また、詳しい工事内容は公開された資料には記載されていないが、大型階段の移設などが入ってないことは十分推測され、工事内容の面でも、実現性はない。

 そもそも、市長と管理者が自ら言っているように、この契約書ではなく、今後結び直す契約書に基づかないかぎり病院整備は進まない、というより始まらない。市長等は「整備計画が正式決定」、事業者決定、契約締結などと議会と市民にさかんに喧伝(けんでん)しているが、内実は何も進んでいないのではないかと思われる。

 先日の医師会との会合で、基本設計に着手したと、市の担当部長だったかが説明したらしい。しかし、漏れ伝わってくる現病院職員へのヒアリングのやり方や内容からは、本気・本格的な着手とは思われない。市民が心配することではないが、事業者側のコンプライアンスは大丈夫なのか?

 そして、いつまでこのような状態が続くのか?設計施工金額、工事内容、工期などの重要な情報がすみやかに公表されることが必要。

 

 

病院の見通しないのに駅前開発業者の募集 安い簿価での売買は市に約2.4億円の損害与える? これ官民連携事業?

 このように病院整備の見通しが明らかでないなかで、市のホームページを見ると、駅南口周辺整備官民連携事業に係るプロポーザルがはじめられている。

 

 

 以前書いたように、市は市民広場、予約本受取ボックスなど1200㎡を条件とするだけ。あとは「野洲市全体のまちづくりの課題、野洲駅南口周辺を取り巻く状況を踏まえ、本事業に関する基本的な考え方を提案してください。」ではじまる、市の主体性がまったくない、提案者に丸投げの事業案募集。官民連携事業と称しているが、これまた以前書いたように不動産業の土地斡旋。このことを証明するかのように公募要項には土地の価格まで書かれている。

 

 

 問題はこの土地の価格。「売買」の場合の最低提案額がなぜか時価でなく安い方の簿価になっている。根拠は書かれていないようなので分からない。しかし、合理性はないように思われるし、単純に見れば少なくとも約2.4億円の損害を市に与える行為になり、これまた住民監査請求の対象になるのではないか?