「市が決めたことにノーを言うつもりはない」と協力の意思を示した?

 もう一度12月8日の市長等と医師会との話合いについて。その日に紹介したときには、傍聴した市民たちの感想として、医師会のスタンス(姿勢)を次のように書いた。
 「医師会の小西会長からは駅前病院が好ましいが、体育館病院ができた場合には協力すると受取られる発言があった。」
 「医師会側からは駅前病院についての積極的な発言はなかった。この点については市民団体の人たちは残念に思ったとのこと。」
 そして昨日の新聞記事では、「小西会長は最後に『野洲市が決めたことにノーを言うつもりはない』として協力の意思を示す一方で、『経営が苦しくなり、市が病院から撤退することのないようにしてほしい』などと注文を付けた。」(毎日新聞2023年12月9日)と一段と明確な表現になっていた。
 これでは、これまで医師会のチラシなどでの駅前病院支持の主張が、説明もなく軟化、あるいは変化したように受取られることになる。



 

医師会のスタンスはこれまでと変わっていない

 ところが、今日の新聞記事では趣(おもむき)が異なっている。「溝埋まらぬ 場所選定で医師会と市長」(中日新聞2023年12月10日)の見出しで次のように報じられている。参考に見出しだけ読めるようにして添付。
 「野洲市の新病院整備を巡り、栢木進市長らが8日、守 山市内で守山野洲医師会の役員らと意見交換した。整備場所の選定では、JR野洲駅前を主張する医師会に対し、市長は二転三転した末、市総合 体育館横の旧温水プール跡地に決めるなど対立。この日も議論がかみ合わない場面が続き、溝は埋まらないままだった。

 医師会の小西常起会長は 『整備場所が変わっても説明 がなく、受け入れることはで きない。納得できる説明を』と求めた」。

 「小西会長は『市が決めたことには協力するが、 説明が全然なく不信感がある」と話し(以下略)」。

(中日新聞2023年12月10日

 この記事を読むかぎりでは、医師会のスタンスはこれまでと変わっていないことになる。

 

 

駅前は「持続してできるのか考えた末、断念した」 体育館病院は?

 新聞記事について書くと「冒頭のあいさつで栢木市長は『(駅前での整備は)病院として持続してできるのか考えた末、断念した。』」と発言したことになっている。

 しかし、これはこれまでの主張と違うのではないか?駅前は賑わいと税収増のための商業開発に使うために、現地半額新築を公約に掲げたのではなかったのか?

 そして病院の持続可能性を目的とするのであれば、契約でもたつき、事業総額がまだ明らかにされていない体育館病院こそ「断念」したほうがよいのではないか?

 「医師会副会長の福山秀直・市立野洲病院長は『市が示した開院10年後の収支シミュレーションは根拠のない数字が並ぶ。病院経営が成り立つはずがない』と批判した。」(中日新聞2023年12月10日)と今日の新聞記事にもある。