「ただの座興」 論点絞られず、生産的なものではなかったようだ

 今日12月8日、栢木市長が医師会の理事会に出席し、小西会長はじめ医師会の役員と話しあったとのこと。会議は報道機関などに公開された。また、市議会議員と市民団体の人たちも傍聴した。

 

 市側の出席者は、栢木市長、前川管理者、担当部長の3名。

 会議に参加した複数の人たちから話を聞いたので、その範囲でかいつまんで紹介する。

 なお、そのなかのひとりの市民は感想は「ただの座興」というものであった。他の人の感想を聞いても、1時間たらずの会議ではあったが、論点が絞られず、あまり生産的なものではなかったようだ。

契約締結明言ない 市長変わっても管理者辞めないので事業は継続するとの大胆発言 市民の情報公開請求に音沙汰なし

 注目される事柄をあげると次のとおり。

①市長等は11月17日に契約を締結したとは明言しなかった。ただし、業者は基本設計に着手したと市は説明したらしいが、傍聴した市民は疑わしいと思ったとのこと。なお、会議の場で出た話ではないが、市民が情報公開で契約書の公開を求めているらしいが、いまだに音沙汰なしで、開示されていないとのこと。

 なお、今日配られた市の資料に「明らかに公正な競争入札を阻害したと認められる(中略)契約を締結しないことがある。また、契約締結後であっても、契約を解除することがある。」とあった。なかなかのユーモアだと思った。
②前川管理者は契約を締結したのは私である。したがって、市長が変わっても、私に問題がない限り任期中は辞めさせられることがない。だから事業は継続するとの趣旨の発言を行ったとのこと。この大胆な発言に市民団体の人たちはあっけにとられたとのこと。

維持期病棟に明確な否定的意見 医師会のスタンスに疑問 医師会丸め込んでも、立地問題や入札契約不備等で体育館病院の実現性は厳しい

③維持期病棟については、前川管理者の説明では、ALS(筋萎縮性側索硬化症)やパーキンソン病の患者を想定しているらしい。ただし、管理者の説明に具体性と専門性がなかったため、医師会側からは需要の問題、また新しい治療方法や在宅医療へのトレンド(移行動向)の点などから疑問と否定的意見が明確に出された。
④医師会側から体育館病院敷地の地下水脈による地盤の安定性の懸念が出されたようである。しかし、現市立病院でも相当の地下水を利用しており、経費削減により経営に有利に働いているので、この懸念は当たらない。
⑤医師会側から工事費や事業費の質問があったが、市長等から明確な答えはなかった。例の契約の結び直しを含めて、疑問・疑惑は深まるばかりと思われる。
⑥医師会側から開院後の収支が合わず、経営難を心配する意見が多く出された。
⑦医師会の小西会長からは駅前病院が好ましいが、体育館病院ができた場合には協力すると受取られる発言があった。
⑧医師会側からは駅前病院についての積極的な発言はなかった。この点については市民団体の人たちは残念に思ったとのこと。上記⑦と合わせて、市民団体の人たちは医師会のスタンス(姿勢)にやや疑問を感じたとのこと。とは言っても、私見であるが、医師会を丸め込んだところで、立地問題や入札契約不備等で体育館病院そのものの実現性は厳しいと思われる。