「適法性についても十分検証」と言うが官製談合の疑いは晴れない

 久しぶりに市のホームページを開くと、10月10日の部長会議の要録が出ていた。案件に病院の事はなかったが、会議はじめの「市長挨拶」に次の発言があった。
 「臨時会において、提出した市民病院整備事業に係る議案を可決いただいた。建築単価が高騰していることを踏まえた対応で、特別な方法ではあるが適法性についても十分検証して提案を行えた。地域医療の確保の観点から整備事業を遅らせるわけにはいかない。引き続きしっかりと事業を進めていく。」
 ここでの「特別な方法」とは、入札に当たって「事業の遅延を避けるため、再度の入札公告はしないとした。参加事業者には一部の工事費をゼロと算定した入札書を提出させ、総合評価方式で落札業者を決め、契約後に改めて115億円以下で全体の工事費を決定するとした。」(毎日新聞2023年10月5日)ことをさすと思われる。
 このような行為は、発注者である市(官)が業者の入札額に指示を行い関与することであり、業者の自主・自由な入札を妨げ、入札とは言えない。。結果的に官製談合の疑いが濃厚になる。議会においても同様の発言があったことが報道されている。

 

適法である理由やその検証は不明 「滞りなく確実に2027年3月の開院目指すため」? なぞは深まる

 上に引用した記事だけからは、具体的にどのような手続きで契約に漕ぎつけるのか、またそれが市長が言うように「適法性についても十分検証し」たのかもまったくわからない。

 そこで10月4日の市議会病院特別委員会の資料を見たが、内容は記事と同じだった。事業者に「一部の工事費をゼロと算定した入札書を提出させ、総合評価方式で落札業者を決め」た後の手続きがどうなるのかを公表すべきである。また、一連の手続きが適法である理由やその検証をだれがどのように行なったのかなども、市の事業であるからには市民に公表すべきである。いまのままでは、単に市長が「適法性についても十分検証し」たと一方的に言っているに過ぎない。

 

 ところで、委員会資料に株式会社プラスPMの「建設コストに関する緊急報告書」がある。そのなかに「滞りなく確実に2027年3月の開院を目指すため」と明記されている。すでに書いたように、2025年10月の障害者スポーツ大会終了後に大型階段の移設に取り掛かり、その後にしか病院の本格工事に入れないはず。本気で「滞りなく確実に2027年3月の開院を目指」しているのか?特別委員会と本会議は終わったが、なぞは深まるばかりだ。

 

 

13件のブログを削除

 なお、先日Amebaの事務局から「権利が侵害されたとの侵害情報ならびに送信防止措置を講じるよう申し出を受け」たので、「送信防止措置を講じることに同意されるかを照会」する旨のメールがあった。2022年9月30日の「野洲市体育館病院 典型的な我田引水 地元要望がエビデンスとなり破綻の兆し」から最近の2023年10月7日のブログまでのうち13件が対象になっていた。もちろんだれがどのような具体的理由で申し出したのかは知ることはできない。こちらに非はないと思っているが、あえて争う理由もないので、13件の削除に同意した。