だれが見ても野洲市の「身の丈に」合わない

 先に話題にした体育館病院の工事費を22億6300万円(24・5%)増額し、総額120億円超にする補正予算案。この120億円強は設計工事費だけであって、土壌・地盤改良や外構工事、階段移設費を含めるともっと膨らむ。さらには、3年の契約期間中の物価上昇に応じて契約額を増額することになっているので、おそらく最終の総事業費は150億近くになるのではないか。これではだれが見ても野洲市の「身の丈に」合わない。

泥船はすでに溶けている 立ち止まる勇気を

 今回、今の時期に予算を増額することになったのは、言うまでもなく、入札で告示した約97億円では落札されないということが分かったためだろう。そして、例によってこの情報は本来接触してはいけない事業者からのものと思われる。

 いずれにしても、体育館病院はもともと、いわゆる泥船であり、その例えで言えば、泥船はすでに溶けている。登山で危険な状況になったら立ち止まって引き返すように、体育館病院についても、市長は、まずは立ち止まることが市民と市の将来のために必要だ。