立地適正化計画は変更できない 計画廃棄しかありえない

 今議会での市長だったか部長だったかの答弁では、体育館周辺を新しい都市拠点にする総合計画合計画の変更を完了後に、市の立地適正化計画も変更するとのことだった。このことは、駅前開発検討委員会の資料の中のスケジュール表でもそのようになっていた。

 

 

 しかし、この立地適正化計画の変更とはおかしなことだ。そもそも変更はできないはずであり、制度からすると計画の廃棄しかありえないと思われる。

計画変更や破棄を行なえば、駅前をさびれさせる コンパクトに反する

 立地適正化計画はコンパクトシティを基本とする計画であり、市の計画はJR野洲駅周辺と旧中主町役場であった北部合同庁舎の周辺を都市拠点として位置づけ、JR野洲駅周辺には市民病院等による医療、市役所、文化ホール等による教育文化、商業などの機能を500m圏内に集積し、鉄道やバスなどの公共交通ネットワークで市民等のアクセスを確保する内容となっている。

 

 

 計画策定にあたっての国土交通省との協議では市民病院は重要な機能となっており、そのため10.5億円の交付金が交付されることになっていた。

 したがって、駅前から病院をなくせば立地適正化計画は成り立たず、計画の廃棄しかあり得ない。そもそも、計画の変更とは何をどうしようとしているのか?

 まさか駅前を体育館周辺の拠点に変えるつもりか?しかし、それは無理。総合計画は市の最上位計画で重要ではあるが、その反面抽象的で具体性がない。また、体育館周辺にはまだ医療、行政、文化、教育文化、商業などの機能は存在せず、その面でも無理がある。

 そもそも拠点を増やすこと自体が、コンパクトに反する。

 万一、体育館周辺を拠点に位置付ける計画変更や計画破棄を行なえば、駅前をさびれさせることになる。

 

野洲文化ホールが70% 文化施設アンケート結果 検討手続きを明確に示す必要がある

 ところで、今日市のホームページを開くと文化施設のあり方に関するアンケートの結果が掲載されていた。以前書いたように昨年度の市民懇談会などの結果から市民の意向は明らかなのに、今さらアンケートを行なう意味が分からないが、いずれにしても野洲文化ホールを残すべきだとの回答が70%。昨年度西村教育長が方針決定した「さざなみホール」13%しかない。

 「仮に野洲文化ホールを廃止することになった場合、跡地に欲しい機能は何ですか?」の問いに対する主な回答は次のとおり。

● 教育委員会では、収容人数の少さざなみホールをメインホールにしょうとしていますが、収容人数の少ないホールでは、高名な演奏家はこなくなり、野洲市の文化は地に落ちます。野洲文化ホールを無くすことは、私にとって考えられません。

● シライシアター野洲は存続すべき、廃止は考えられない。

● 公園

● 駅前には文化機能を残したうえで、付随的にスポーツ機能を付与してほしい。このようなアンケートを取るということは、南口周辺整備構想はいったん白紙になったのですか?

● 廃止は考えられない。

● 現機能を有する文化ホールの更新。

● 病院

 

 ホームページの「今後の進め方」では、「今後、アンケートや施設の劣化度調査等の結果を踏まえて、集約化の方針をお示ししていきたいと考えております。」となっている。しかし、密室検討で方針を示す前にまずは検討の手続きと方針とその策定過程を市民に明確に示す必要がある。