耐震補強工事は当座の言い訳のような印象

 今日9月5日から市議会の質疑・質問がはじまった。今日は病院関連では益川議員が議案質疑を行い、岩井議員が一般質問を行った。 益川議員の質疑全体をネット傍聴できなかったが、聞いたかぎりでは、病院事業予算案の現市立病院の耐震補強工事とそれに関連して医師やスタッフの確保について質したようだった。

 答弁からは。耐震補強工事に当たっては、方針の明確化や具体的な詰めがなされていないようで、当座の間に合わせ、と言うより言い訳のような印象を受けた。大きなお金を使うにしては、お座なり感が否めない。

 また、医師やスタッフの確保についての問いに対する、病院施設が古いので簡単なことではないと断りつつ、なんとかなるという前川管理者の答弁には危機感が感じられなかった。厳しい現状を本当に把握・認識しているのか疑問。

 なお、議案質疑はこの益川議員の1件だけであった。

 

不確かな情報に基づき市民の不安を煽る発言は控えるべき  答弁には注目内容

 岩井議員の質問は、令和2年秋の前回の市長選では、栢木市長の病院の現地半額建て替え公約に多くの市民が魅力を感じたため、駅前病院が止まることとなったという発言からはじまった。その後の質問は、これまで岩井議員が行なった質問を繰返すような内容であった。ただし、市長と担当部長の答弁には注目を引く内容があった。

 議員は「駅前新病院を実現する会」の街頭活動などを紹介し、駅前新病院に賛同する市民が増えている。市長はどう認識しているかと質問。

 市長の答は、活動の実態は知らないが、聞いているところでは賛同者は増えていないと認識している。多くの市民が体育館病院に賛同しているといった内容。

 次の質問は、医師会は現在も軟弱地盤や高圧電線の影響、また豪雨による水害など安全性を心配している。立地の安全性を優先しないのかと質問。

 市長の答は、安全性は確認されている。そして、議員として公人でありながら、不確かな情報に基づき市民の不安を煽る発言は控えるべきであると逆に釘を刺した。

体育館病院は駅前や市役所より安全で便利 医師会とは十分連係できている 地元自治会の怒りを紹介

  このほか、地盤調査の結果や医師会との関係などについて質問。

 担当部長の答弁は、地盤については5月に速報を公表した。

 また、医師会との関係については、まず小西会長からはいろいろ意見を伺っており、了解いただいていていると理解している。したがって、医師会及び先生方とは十分連係できていると認識している。

 このような一連の答弁のなかで、体育館病院での水害の影響は駅前や市役所より安全である。

 また、体育館がある冨波甲自治会の会館でのまちづくりに関する集会を紹介し、体育館病院が不便だという意見に自治会が怒りを示していることまでも付け加えた。要するに便利だと言いたいことになる。

これで市民が期待できる病院やまちづくりが出来るか? 市民の分断を煽る? 集会の会議録は是非公表してほしい

 以上のとおり、市民団体の活動の実態も知らないのに、多くの市民が体育館病院に賛同していると根拠なしに市長は断言。また、市長自らは市民に正確な情報を公表しないで、逆に議員に対して市民の不安を煽る発言は控えろと脅す。

 また、担当部長は地盤の安全性について速報の公表だけで済ましたつもりでいる。最終結果や液状化対策はどうなったのかには触れないし、医師会との関係については円滑だと断言。体育館病院での水害の影響については駅前や市役所より安全であるとまで断言し、さらには、地元自治会の発言まで紹介して市民の分断を煽るようなことまでする。このような姿勢で市民が期待できる新病院やまちづくりが出来るのか?

 ところで、市長や政策調整部長も参加したという、冨波甲自治会館での集会は、公的なものであるはずなので、その会議録は是非速やかに公表してほしい。