市民憲章の制定?

 今朝の新聞に折り込まれていた市広報紙8月1日号で市長が市民憲章の制定に触れている。一部を引用すると次のとおり。

「野洲市に住まう人が野洲市を誇りに思い、また他市町の人々からも『野洲市に住みたい』と思っていただけるよう、まちづくりの基本理念として市民憲章や市の花・鳥・木を制定すると共に、今回の制定をきっかけに野洲市の未来について積極的に市民の皆さんと意見交換できればと考えています。」

 これらについてはすでに7月18日の部長会議録に出ていたので紹介した。

 

野洲市「人権尊重のまち」宣言がある

 広報紙の市長コメントでは「『まちづくり条例の前文では、もうひとつなじみがない。』とのご意見も聞きます。」とも書いている。

 条例の名前が間違っているが、確かに19年前2町が合併し新市が発足時に制定された「まちづくり基本条例」の前文は憲章の代わりにならないかもしれない。それよりも、同じ時期につくられた「野洲市『人権尊重のまち』宣言」が人権関係以外の会議や催しでも参加者によって斉唱されるのが慣例になってきた。この宣言は、過去、旧町時代に重大で深刻な人権差別事件が起こったことを踏まえ、それを繰り返さない思いを込めてつくられ、慣例的に斉唱されてきた。

 

市民憲章制定に直感的違和感 市長のパワハラ処理がうやむやのまま 第三者委報告を全面的に認めていない

 いまたちまち市民憲章の制定について云々(うんぬん)つもりはないが、直感的に違和感を持った。

 その理由は、先日紹介した市民団体のメッセージもあったように、市政への信頼が築けていないこと。そしてもうひとつは、病院整備に絡む市長のパワハラの対応と処理がうやむやのままになっていること。市長は市税を使って自ら設置した第三者委員会の報告を全面的に認めていないし、そのことについて明確な説明責任も果たしていない。このことは、昨年2022(令和4)年7月6日の臨時記者会見の記録で明らか。一例を引用すると次のとおり。

 

記者… 答申書を読まれて、事実と違う認定をされたなど不服に思うところはありますか。

市長… 答申書における実態認定についての個々のコメントは差し控えさせていただきます。第三者委員会の答申によって、一部パワハラと認定されたことを重く受け止めております。

記者… 「個々」とおっしゃいますが、例えば答申書では、「職員2人が議場で事実と違う答弁をしたとは認められず、市長の叱責は根拠のないもの」と認定していますが、これについては、どのように思われますか。

市長… コメントは差し控えさせていただきます。答申書は、あくまでも第三者委員会の意見として出されたものですので、個々のコメントは差し控えさせていただきます。

 

市長… 先ほども申し上げましたが、第三者委員会から出された答申書の中身についてはコメントは差し控えさせていただきます。

記者… では、答申書の中身ではなく、なぜ職員から事情を聞く前に叱責したのですか。

市長… その時の場景も含めての答申書と受け止めておりますので、個々のコメントを差し控えさせていただきます。

 

市組織が自由な発言が許されない暗黒状況 パワハラ当事者が市民憲章をつくるというブラックユーモア

 以上のことに加えて、最近紹介したように、市組織が自由な発言が許されない暗黒状況になっている。パワハラが潜在している恐れも否定できない。万一もう一度起これば即時にアウトという背水の陣状況なので、万一起こっていてもそう簡単には明らかにできない。それが暗黒状況の実態なのではないか?

 パワハラの処理をあいまいなままにして、その当事者が市民憲章をつくるというのはまさにブラックユーモア。