新発達支援センターは4か月近く遅れて竣工予定

 市広報紙7月1日号に新発達支援センターの完成見学会の案内記事が出ていた。すでに竣工したかどうかは不明だが、見学会は7月22日で利用開始日は8月1日予定となっている。

 もともと新発達支援センターは2023(令和5)年度当初の利用開始を前提にして、2022(令和4)年4月1日に建設工事の入札公告が行われた。しかし、市が作成した設計図書の一部に誤りがあったため、入札を中止。その後1か月遅れて5月2日に改めて入札公告を行ない、工期は令和5年3月24日までとなっていた。ところが、契約の工期内には工事が完了せず、契約変更を行なって4か月近く遅れて竣工予定となった。このセンターに限らず、工期の延長は稀ではない。近年では建設資材の調達が困難になっており、恒常化している。

市長も医大上本学長も体育館病院なら早くできると公言したが

 栢木市長は体育館病院であれば早く整備できると公言している。また、昨年11月14日の病院評価委員会で滋賀医科大学学長である上本委員長が、体育館病院案に異論なしとした有力な理由も、病院整備を急がないといけないからというものであった。本気で急ぐなら、いつでも病院が建てられる駅前市有地を選ぶべきなのだが、残念なことにその程度のことも分かっていないらしい。

 

公告では202611月30日工事完了だが、先が見えないと言っても良いぐらい?

 ところで、市長は2026(令和8)年度開院を明言しており、それを前提に、前川病院事業管理者が今年6月1日に行なった体育館病院入札公告では工期は2026(令和8)年11月30日までとなっている。したがって、市民も議員の多くも市長の言うようになると思っているのではないか?

 新発達支援センターは鉄骨造り2階建て、延床面積1,480㎡。他方体育館病院はまだ設計ができていないので、具体的な延床面積は分からないが、基本計画では5階建て、延床面積14,850㎡となっているのでちょうど10倍の規模。また設備も多様で複雑。

 野洲市の最近の新築建設工事である新発達支援センターの実績から見れば、体育館病院の工事が2026(令和8)年11月30日に完了するとは到底想定されない。そもそも、新発達支援センターの工期は実施設計に基づくものであったが、体育館病院の工期は設計がない段階の漠然とした想定。

 加えて、今年3月に市が総合建設業者(ゼネコン)に対して行なった「ヒアリング」では、「工事期間は、実働18ヶ月+国体期間3ヶ月(工事中止期間)では、ギリギリ対応可能という意見と、1~3ヶ月程度不足するという意見の双方があった。」ではないか?

 体育館病院だけが当初工期内に工事完了できる根拠はどこにもない。土地の軟弱地盤などの悪条件を考慮すれば、先が見えないと言っても良いぐらいではないか?