ピンクバナーで最後のお願い アンケートのありきたり選択肢は評価済か?

 今日6月30日、市のホームページを開いたら、ピンク色の大きなバナー広告が目に飛び込んできた。例の駅前開発に関するアンケートへの回答呼びかけ。これを見たときには、選挙最終日の投票の最後のお願いを思い出した。きつい言い方になるが、市が行う政策形成のための客観的な手続きとは思えない。

 ところで、市長は税収増を図れる複合商業施設を掲げているが、アンケートの選択肢には、居酒屋、大型量販店、学習塾英会話教室など20の施設が並んでいるが、ありきたりなものばかり。なお、17番目にマンションが入っている。もちろん病院は入っていない。

 このようなアンケート、それも告知と回答がネットに限られるアンケートによって何が分かるか疑問であるが、そもそもこれらありきたりの選択肢をあげるにあたっては、それら施設の野洲駅前での立地可能性や効果を評価したのか疑問。

 

 

新都市拠点追加情報が抜けている 病院も選択肢にして「みんなの意見聞かせてね!」にしては?

 ピンクのバナーには「みんなの意見聞かせてね!」と吹き出しが付いていて、アンケートの選択肢では、「駅周辺の土地をどのように活用すべきだと考えますか。」と基本的なことから問いかけている。

 市長はすでに、これらの土地には税収増を図れる複合商業施設を整備する方針を固め、1900万円の予算を使って作業を進めているはずなのに、なぜ土地利用のあり方についての基本的な質問があるのか?また、アンケート資料を見るかぎりでは、病院を除外するという断りは明記されていない。

 さらにおかしなことは、アンケート資料には先日紹介した体育館病院周辺を新しく都市拠点に追加するために審議会を開き検討中であることが書かれていない。駅前開発を検討するうえで、新都市拠点の追加は重要な情報である。

 このような不整合は、新都市拠点の追加とそれに伴い農地を市街化区域化することを隠すためなのか、それとも市の組織間で政策形成の連携が取れず、混乱しているためなのか、いずれにしても健全な状況ではない。

 そして、またいずれにしてもこのアンケートとその資料を見るかぎりでは、病院を駅前から排除する理由は見いだせないし、むしろ選択肢に加えて、もっと広く市民い問いかける場を設けた方が市の将来にとって建設的ではないかと思えてくる。