相変わらず選挙運動モードで1年前からほとんど進展なし

 今日5月21日体育館病院の市民説明会が開かれた。説明内容は、病院施設の設計施工一括入札のための要求水準書(案)について。説明会に参加した市民からの話から概要を紹介します。

 会場は100人収容の文化ホールだったが、参加者は100人余りだったとのこと。市会議員や事業者も入れての数だが、要求水準書(案)という市民には分かりにくい内容からすると、意外に多い。参加した市民の印象では、栢木市長の支援者や応援者がある程度まとまって参加していた模様。このことは、本題とは関係ない市長を激励する意見が出た時に大きな拍手があって、それに対して市長が頑張る旨発言したり、逆に市長に厳しい意見が出た時にはヤジが飛んだりしたことから、そう感じられたらしい。この状況は、昨年夏の市民説明会の時と変わっていない。選挙運動の個人演説会の様相。

 今日の市民説明会、明日の審議会、そして24日の市議会特別委員会を経て、6月1日に入札公告を行なうらしいが、事務手続きは進んでも、市民の状況と病院の議論は1年前からほとんど進展していない。

 

工事費膨張して病院経営が成り立たなくても病院をつくると決めた?

 説明会では市からの説明の後、会場から質問や意見が出された。体育館病院に対する厳しい意見が何人かから出されたが、要求水準書(案)についての具体的な意見はなかった。それも当然で、今日の説明会資料はすでに市ホームページに掲載されているが、小さな文字や図表が並んだもので、市民がその場で意見や質問が出せるようなものではない。

 ただ気になったやり取りは、契約後に物価上昇に見合って契約額を上げていくこと(物価スライド)になっているが、限度額があるのかとの質問に対して、ないとの答えだったこと。基本設計、また最終の実施設計が完了した段階で工事(施工)費が想定外に大きく膨らんでも増額契約して突っ走るということ。そんな危険なことで良いのか?

 工事費が膨らめば、初期投資額が増え、病院経営の収支が変わってくる。その初期資額が一定の限界を超えて膨らめば、病院経営が成り立たない。要するに病院経営が成り立たなくても病院をつくると決めたことになる。

要求事項が漠然

 今日の資料は概要版なのかもしれないが、それをざっと見たかぎりでは、要求事項が漠然としていて、これでは心配している救急車などの動線やシャトルバスが病院玄関前から発着できるようになるのかが明確ではない。

 また、病棟についても、「個室率30%以上とし、50%を目指す」などと指示が漠然としている。さらには、管理部門の会議室も最大40人のものしかなくあまりにも窮屈。