後先が逆

 やはり、今日5月1日の新聞折込みの市広報紙に病院整備の審議会(旧評価委員会)と市民説明会の開催案内が載っていた。ただし、市民説明会は予告どおり5月21日だが、審議会の方は日時、場所が記載されていない。「決定次第、市ホームページでお知らせします。」となっている。後で市ホームページを見ると、審議会は5月22日(月)10時となっていた。5月15日の週に予定されていていたのが、1週間遅れて、市民説明会の翌日になった。これでは後先が逆ではないか。

 

本気で市民に説明し、意見求めるなら、要求水準書案の事前公表・配布が必要 アリバイづくりと見られても仕方ない

 審議会と市民説明会の議題や話題は、いずれも野洲市民病院整備事業要求水準書案について。

 市民説明会について言えば、情報の公開は歓迎だが、以前も書いたように、市民に対しての要求水準書の説明にどのような意味があるのか?

 要求水準書は、長期にわたる巨額な契約締結で市が不利にならないようにするための極めて重要な文書。そして、6月に入札公告をし、秋に入札を予定している、約100億円の病院の設計施工一括発注のための仕様書の一部。専門性の高い事務文書なので市民への説明にはなじまない。

 万一、本気で要求水準書案を市民に説明し、意見を求めるなら、事前に要求水準書案を公表なり配布なりしたうえで、説明会を開くべき。照明の暗い文化ホールで、市民がその場で資料を初めて見て、理解したうえで意見を言えるものではない。そのうえ、審議会の前なので、専門家の意見や検証も経ていないので、なおさら市民は意見の出しようもない。これでは、令和5年から9年までの足掛け5年にわたる約100億円の工事を発注するにあたり、市民に説明して了解を得たというアリバイづくりと見られても仕方ない。

聞く耳をもたないで、後先逆にしての突貫作業

 審議会と市民説明会の問題を改めて整理すると次のとおり。

①要求水準書の説明や審議を2時間で済ますことは不可能。本気でやるなら、要求水準書の事前公表をしたうえで行うべき。そうでなければ、単なるアリバイつくり。審議会の場合でも同じ。

②会議は、審議会、市民説明会、議会特別委員会の順に開催し、議論を深めるべき。そして、先の会議の結果をまとめ、評価したうえで次の会議を開くべき。そうでなければ、昨日紹介した評価委員会のように、最初から市の案を押し通すつもりで、意見を聴く気はないのにポーズで会議を開いていることになる。

③市が示しているスケージュールでは、6月初めに入札公告になってる。この時期に審議会を開き、その後特別委員会を経て、それらの結果を公表するとともに案を修正確定して、スケージュールどおりに入札公告に漕ぎつけるのか?

 それとも会議では意見が出ない、あるいは出ても聞き捨てにして突っ走るつもりか?これでは、まさに聞く耳をもたないで、後先逆にしての突貫作業。

ボーリング調査の結果はどうなった? ボーリング調査は実施されたのか?

 ところで、先の議会での村田議員の砂れき層の存在の確認など、軟弱地盤に関しての質問に対して、当時の布施政策監は4月にボーリング調査し、5月に結果を公表するとの答弁を繰返した。

 しかし、市民説明会の話題には、ボーリング調査の結果公表と説明が入っていない。そもそも、ボーリング調査は実施されたのか?

 また、3月1日の特別委員会では、確定したはずの基本計画をいじくって、急性期病床を内科系と外科系それぞれ30床とする案の途中経過資料が示されている。30床では、体制を組むのに効率が悪い。このような恣意的な作業についても、説明をするつもりはないらしい。この面でも、後先逆にしての突貫作業。