病院の不自然な折れ曲がりは階段を避けるため?

 先のブログを書いた後、もう少し屋外階段の情報を得ようと、市のホームページを探った。すると、昨年11月21日の市議会病院特別委員の資料に屋外階段の移設想定図があった。この時すでに、現在の階段のデッキ全体を残し、新しくその先端に幅2.5mの階段を東西に振り分ける形が示されていた。また、同じ資料に新病院との位置関係が分かる図もあった。これで見ると、新階段は病院の西部分には収まっているが、東部分であれば、やはり建物に突き刺さる。

 いや、事態は逆ではないかと思えた。今この図を見て初めて気づいたことだが、階段を避(よ)けるために、病院の西部分が北側に引き下がる形になったために病院は不自然に折れ曲がっているのではないか?

 

 

折れ曲がった形は良いことなしの悪いことばかり 新病院を建てることに大きな無理がある

 病院のこの折れ曲がった形が公表されたときから、なせこのような形態になっているのか不思議だった。意匠(デザイン)上の理由とは思えなかった。

 むしろこの形は、空間的に無駄ができる。また、廊下がまっすぐに通っていないので、途中に突き当りができ、人や物品の動線として、日常的にはもちろん、非常時にはことさら危険。さらに、内部のレイアウトが制約されるし、施工でもコストがかかる。良いことなしの悪いことばかり。市長は最善と公言するが、そもそも、この場所に大きなお金をかけて50年先を見越した新病院を建てることに大きな無理がある。

救急車の動線は業務車両と同じで、敷地を1周しないと出られない 無理がある

 この図をみてもうひとつ問題だと気づいたことは、敷地内の動線。

 まず、救急車は、業務車両と同じ動線で、一方通行で、敷地を無駄に1周しないと外に出られない。また、市道からの入り口が示されていないため、分からない。そして、この動線で最後に市道に出る道は、センターラインも歩道もない狭い道で、慣れない運転者だと普通車同士でもどちらかが止まって待たないといけない。このような道を救急車の動線にするのは問題。

 救急車と業務車両、霊柩車にはそれぞれ経路の短いアクセスが必要。とても新病院とは思えない動線設計。これだと、現市立野洲病院の方が各段に機能的。

 この図では体育館利用者を含めた人の動線は分からないが、いずれにしても窮屈で動線にも無理がある。