「意見交換等」が「なし」は珍しい

 月1回開催の市長記者会見記録が市ホームページに掲載されたので、開いてみた。3月27日開催分。

 市からの報告は、市民協働センターの開設についての1件。市の報告を受けて、一通りのやり取りで終わっている。

 この記者会見記録を話題にする理由は、その後の市長と記者たちとの「意見交換等」が「なし。」となっているから。これは珍しい。通常は、月1回の機会をとらえて、記者の方から市長に対し質問が投げかけられる。これまでの例では、病院問題、市長のパワハラ、教員のによるいじめなどでは、かなり激しいやり取りがされたことがある。

年度の締めくくりで市長は成果と抱負を述べたのに、愛想なしの対応

 この記者会見は年度の締めくくりであるし、冒頭の市長挨拶で、病院整備予算が議会で可決されたことなどを誇らしげに話した。

 さらに市長は、「特に、新病院に関しては、11月に設計・施工を一括で発注し、令和8年度中に竣工・開院するよう進めてまいります。また、野洲駅南口市有地のにぎわい創出に向け、官民連携により事業を進めるため、連携事業者選定に向けた準備も進めるなど、大きく野洲市の姿が変わる変革期となります。」などと、今後の展望と抱負にまで言及した。

 それなのに、記者の方からは一切質問もなく、いわゆる愛想なしの対応。この状況をどう受取ったら良いのか?

冷めた状態? 日頃からの情報提供の結果? 市民は情報得られず不利益

 この対応の理由として、2つ想定される。ひとつは、市長に対していくら質問しても、まともな答えが返ってこないのが分かっているので質問しない。いわば冷めた状態。そして、もうひとつは、日頃からきめ細かな情報提供がされているので、その結果、質問の必要がないというもの。

 以上のどちらの理由であるのか、あるいはそれ以外の理由があったのかは部外者である市民には分からない。ただし、「意見交換等」が、「なし。」であることは、大げさに言えば、市民に不利益が生じる。なぜなら、「意見交換等」での内容が記事になるかどうかは別にして、ここでのやり取りによって、議会での質疑や質問では得られない情報が得られる場合が珍しくないから。